映画「おクジラさま」ふたつの正義の物語 異なる価値観が衝突するいまの世界でどう生くか
一年余り前に『映画「Two Tales of Whales ふたつのクジラの物語」を応援しよう』で紹介した佐々木監督の映画が、遂に公開となる。タイトルは 映画「おクジラさま」ふたつの正義の物語 東京は渋谷のユーロスペースにて9月9日に公開。
クジラ問題に興味がある人にも、ない人にも、いまの社会を考える上で、示唆に富んでいる映画だと思います。異なる価値観とグローバル化の中で、私たちはどう生きていくのか?
この映画は、いろいろな示唆があります(昨年のブログの一部を再掲)。
・グローバルとローカル 英国のEU離脱など、この延長上に各国で問題が起きていますね。
・二局対立 世の中では二局対立の構造をよくみます。難しいですが、一方的な主張だけでは前に進まない。
・価値観の押し付けってどうなのか? 民主主義を他国に押し付けたり、様々な他の例も頭をよぎります。
・原理主義に身をゆだねる人 その方が生きがいを感じるのでしょうが、冷静にみるとこっけいだったりします。でも、自分や身近な人にも、相似形のことがあるなあと思います。
・東京(日本)の息苦しさ いまの東京って、声をあげにくい雰囲気があると感じる人は少なくないようです(そうした閉塞感もあって海外に行った起業家もいますが)。でも、意見を発する交えることはとても大切なことだと思います。黙っていても何も進まない。
苦難を越え、賛同者の支援とともに、この映画が完成そして公開に至ったのには感動を覚えます。細かいことは置いておいて、自分のハートで「感じ」てみて下さい。
NY在住女性監督が見つめる、世界の分断とその先の未来
つつましい給料で世界屈指の現代アート作品を集めた夫婦を描く「ハーブ&ドロシー」の佐々木芽生(めぐみ)監督が、6年の制作期間をかけて、半世紀以上続く「捕鯨論争」に新たな光を当てる。
紀伊半島南端に近い、和歌山県太地町。追い込み漁を糾弾した映画『ザ・コーヴ』がアカデミー賞を受賞して以来、この小さな漁師町は世界的論争に巻き込まれた。「くじらの町」として400年の歴史を持つ「誇り」は、シーシェパードを中心とした世界中の活動家たちから集中非難の的となる。ヒートアップする対立が沸点に達しようという2010年秋、佐々木は太地町を訪れる・・・。
そこでは、マスメディアが報じてきた二項対立 -捕鯨を守りたい日本人とそれを許さない外国人 - という単純な図式ではなく、カメラは賛否に縛られない多種多様な意見を捉えていく。 歴史・宗教・イデオロギー、自分と相容れない他者との共存は果たして可能なのか?今まさに、世界が直面している「ダイバーシティの危機」を克服するヒントがこの映画にはある。嫌いなヒトをスッキリ排除しますか?それとも、一緒に生きていきますか?
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監督・プロデューサー:佐々木芽生「ハーブ & ドロシー」
編集:バーナディン・コーリッシュ 撮影:折笠 貴 / 杉岡 太樹 音楽:デビッド・マズリン エグゼクティブ・プロデューサー:真木 太郎 / 飯田 雅裕 ポスター原画:山口 晃
制作:FINE LINE MEDIA JAPAN 制作協力:ジェンコ / ミュート 協賛:アバンティ / オデッセイコミュニケーションズ
配給:エレファントハウス 助成金:文化庁文化芸術進行費補助金
<参考記事>
欧米人と日本人が考える"伝統"の違いとは? 佐々木俊尚氏と佐々木芽生監督が映画『おクジラさま ふたつの正義の物語』で対談 | SPICE - エンタメ特化型情報...
映画「おクジラさま」 舞台の太地で野外上映 捕鯨の賛否は問わず 和歌山 - 産経ニュース
<こんなコメントもいただきました>
「オーストラリアで鯨が増えすぎて、その死骸を食べるサメも増えて人間が襲われる機会も増えるという現象もあります。過激な環境保護団体の行動も沈静化しつつあるなか、この映画は面白そうですね。」