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佐賀県庁あっぱれ!  円城寺雄介著「県庁そろそろクビですか?」

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本書「県庁そろそろクビですか?」円城寺雄介著はスゴイ。佐賀県庁あっぱれ、である。

著者の円城寺氏は、iPadを使った情報フローを導入して救急車の(通報から)患者さんの病院への搬送時間を短縮したイニシアチブで知られる、いわばイノベーションのチャンピオンだ。この取り組みは、他の自治体も後に続き、世の中をよくすることに貢献している。詳しくは次の記事とビデオをどうぞ↓

【事例紹介】救急車の"たらい回し"を解消せよ! 佐賀県のiPadを使った取り組み - クラウド Watch

命を救う変革の起し方 | 円城寺 雄介 | TEDxFukuoka

これは、円城寺氏のみならず、佐賀県庁を褒めたい。えてして、こういった発案は実現しない。しかし、日本で初めて実現したのには理由があるはずだ。先日、ホンダで大ヒットしたオデッセイの開発リーダーを務めた小田垣さん(元ホンダ副社長)のお宅をおじゃまさせていただく機会に恵まれた。実はオデッセイは、何度も逆風にみまわれ、普通の会社なら開発を断念したような大変なプロジェクトだったのだ(詳しくはこちら)。

もちろん、自動車会社と県庁は比べられないが、佐賀県庁はホンダのように革新的で元気なお役所なのではなかろうか。

注目度ほかの指標をみても、佐賀県はこのところ躍進が著しい。「恋するフォーチュンクッキー」の(佐賀県庁の方々で踊った)ビデオは、数十億円の広告効果があっただろう。このイノベーションにならえと、他の自治体や企業が続々とビデをつくったのは記憶に新しい。

本書もそうだ。こういう本を職員に出版させる佐賀県庁はスゴイ。普通のことなかれでやりすごすのが一番という自治体ではありえない、卓抜したセンスと言えよう。

ちなみに、小生は「Wow!マーケティング」を提唱しており、その議論をしたマーケティング3.0の父であるヘルマワン氏もWow!マーケティングを主題にした書を刊行されている。いまの時代は、無難につくった商品を出すだけではダメであり、Wow!と心をつかむマーケティングが求められている。本書は、そのよい例ではなかろうか。

このひとつ前のブログも、佐賀とゆかりある起業家の書を紹介したが、佐賀の二連発というのも奇遇だが、あながち偶然でもないかもしれない。ホットなのだ、佐賀は。

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