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山形大学講演盛り上がる アントレプレナー学長との生きた議論

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山形大学での学長特別講演会シリーズ「山形から世界へ」に、特別講師として参りました。そのシリーズ 第1回 は小生の提案で「激変の時代、前進するか、沈むか?」と題して、イノベーションの時代を迎えてアントレプレナーシップの大切さを中心に話をしました。

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直前に段取りと内容の、締まった打ち合わせ。

小山清人学長との対談というか本イベントのプロデューサーである土井正己特任教授の新興によるパネルディスカッションは、参加者との質疑がメインの活発な議論により、期待を上回るものになりました。

土井先生も、「和やかムードで楽しい議論ができたのではないかと思います。これだけ幅広い年代層、多様な分野の人が集まって、あれだけ盛り上がったのですから、」との言葉。

PRAS+なる活動をしている後藤さんを始め、学生数名が果敢に質問したのが、よかった。先生方もこれに続き、若手の先生の本質的な問いが締めくくりとなった。その問いからは、心に火がつく、スイッチが入るにはどうすればよいか、について議論された。あの手この手が必要だが、小山学長から、研究テーマを与えるとだんだんと面白くなって行き火がついてくる、との経験談が。ごちゃごちゃ言ってなくて、実際にチャレンジするとヤル気も出てくるものだ。

前日の晩に学長宅での夕食にお招きいただき、一献傾けての議論でもこれに通じる話が。偏差値の高い有名大学の人は、テーマを投げると数日の沈黙の後に問題点をあげてやる意味がないと返してくるが、山形大学の学生は、とにかくやってみようとなることが多い。すると、やった者の方が、批評だけでなにもしない者より、前に進むのだ。小生も、これと同様なことは随所で見受ける。リーン・ローンチパッドも、起業家の考えることの限界と、実際にやってみて仮説を検証することの大切さを物語っている。従来型の頭のイイ人は、もはやこれからの時代には通用しないのだ。

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いくつか議論された中から目立ったものをあげると、一つは、後藤さんの「文系の人間は何ができるか」の質問に対しての、問題を見出すことから始めよということ。講演会後に彼と話すと、心に響いたようで、さらに東京より山形の方が問題はみつけやすいとの言葉も。いいですね。

また小山学長は、「優秀な技術者でも、人が好きでないとイノベーションは起こせない」と。山形大学は有機エレクトロニクスで世界トップレベルの人材を集め、集中して投資しているが、こうした人材誘致や大学内での革新は、まさに人間力やアントレプレナーシップが鍵となる。米国の大学の先生はカネを持ってくるのが重要な仕事だが、日本ではまだ薄い。これも率先してやろうという山形大学のチームには強く印象づけられた。ちなみに、有機エレクトロニクスでは、照明、太陽電池、(電池など)蓄電デバイス、トランジスタなどが主な用途だ。、

小山学長その人が実に面白く魅力的だ。検索すれば、生い立ちから、近年の記事まで色々と出てくるだろうが、苦労人であり、起業家的だ。ベンチャーの立ち上げから大企業への売却も経験されている。大学での改革、革新も、そのリーダーシップは卓越している。それでいて、にこやかで柔らかく、どこか余裕があり暖かい。副学長時代は、ヒューレットパッカードばりの歩き回る経営をされていたと聞く。いま昼食は、誰かといっしょにするよう努めておられ、コミュニケーションに力を入れられている。今回の公開講演会もその一つだ。

(参考記事「夢中になったら結果はついてきた~米のパンも、ベンチャーも」)

土井先生にカレーをごちそうになりながら打診された時は、快諾しつつも予想がつかないところがあったが、行ってみて実によかった。学長特別講演会シリーズ「山形から世界へ」は隔月全6回。これからの発信を楽しみにしたい。

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土井正己教授: トヨタ自動車でのグローバル・コミュニケーション室長、広報部担当部長を経て、2014年からコミュニケーション・コンサルティングのクレアブ・ ギャビン・アンダーソン株式会社東京オフィス副社長

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