ここにきてやっと議論される通信政策:「光の道」ほか
ここにきて通信政策がやっと本格的に議論されている。これは基本的に好ましいことだ。これまでは、あまり突っ込んだ議論がされてこなかったからだ(もっとも過去に何度も聞いたことのある議論の蒸し返しも多いが)。
どうしてこうなったか、いくつか要因がある。
・民主党+αへ政権交代
・ソーシャルウェブの台頭
ツイッターでは #hikari_road #bba423 などのタグで議論を見ることができる。政府の会合もUstされた。こういう時代へと進化している。
内容については、色々な意見があるだろう。個人的には、
「光の道を100%の世帯に」の主張は、現実的でないと考える。(一時は上武大学の客員教授としてごいっしょさせていただいた)池田信夫さんの論が代表的だ。
参考 http://agora-web.jp/ http://ikedanobuo.livedoor.biz/
経済合理性もない。税金の投入を避けて、新会社が資金調達といった論もあるようだが、経済合理性のない事業の株や社債を引き受ける人はいない(もし引き受けたら損害を被る)。
そして、インフラ引いたらなんとかなる、といった昔の道路や鉄道のような論は、飲み込めない。
ここにPSTN(カッパー)が朽ち果てるから、そのリプレースとして光をという主張もあるが、ワイヤレスとの組合せで代替すればよいだろう。
一方、電波の本格的な見直しは、頑張ってもらいたい。ツイッターでは海部美知さんや夏野さんもエールを送っていた。
なお、政府のタスクフォースの一つ「過去の競争政策のレビュー部会」はいま一つ。4月1日の第一次素案もそうだった。単純なSIMロック否定は稚拙な感がある。
もっとも、民主党も当初言っていた、オークション・利用料ほか電波ライセンスの見直した日本版FCCなどのテーマは矮小化してしまった・・・これからも揺れながら議論は進むのだろう。
<参考>
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/global_ict/kyousou_seisaku.html
話題になった孫さんのプレゼンなどもここに。