パソコンの行方: 強みのわな、デルの苦境
先週、デルの工場売却がまた報道された。
「【台湾】Foxconn が Dell ポーランド工場を買収、Dell 向け生産拡大の見通し」
http://japan.internet.com/finanews/20091203/5.html
生産受託会社に資産と固定費を移動した格好だ。financialなリスクをFoxconnがより負担することになる。
昨年春に、デル本社のプロマネと会った際に、工場を売りたいが候補があれば教えてくれと言われたことがある。それからしばらくして、
「米デル、テキサス州のパソコン工場閉鎖・金融部門も再編検討」
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AT2M0100Z%2001042008
「米Dellが今後1年半ですべての工場の売却または閉鎖を検討へ - 米WSJ報道」
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/09/05/040/index.html
「米デルが来年1月ノースカロライナ工場を閉鎖、905人削減へ」
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnJT848100820091007
といった記事が出された。
プロダクト・ミックスやニーズの変化、そしてデルのオペレーティング・モデルが時代にズレ、かつHPらが追いつき追い越したことによる。経営学的にはcompetence trap(強みのわな)とも言うが、変化を理解できていないハズはないが、意思決定につながらなかったことが問題だ。どの優良企業もこうした現象に直面する。
これまでも
「パソコンの行方 続2」
http://www.honjo.biz/blog/index.php?UID=1236038814
といった話を書いてきたが、今後も業界変化のケーススタディとしては興味深い分野だ。