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クローネンバーグの息子の初監督作が、かなりよさそう

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 本年のカンヌ国際映画祭で上映された、デヴィッド・クローネンバーグの息子、ブランドン・クローネンバーグの初長編映画「Antiviral」が、かなりよさそう。

 主人公の青年シドは、セレブ専用のクリニックで働きながら、入院したセレブたちの身体から細胞や血液などを採取して、それをセレブに執着する異常なコレクターたちに高額で売るというヤバい商売をしている。ある日、シドは人気女優の死因となったウィルスに感染してしまい、コレクターたちから狙われるはめになる。一方、その女優の死には謎があり、シドはその謎を解こうとするのだが・・・というストーリーらしい。主人公を演じるのは「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」でバンシーを演じてた個性派20歳、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズだ。

 映画のタイトル「Antiviral」は造語のようだが、「ウィルス性(viral)」の前に「アンチ(anti)」がつくので、「反ウィルス性」といった感じか。

 しかし、「生化学」「クリニック」「ウィルス」「死」ーーーとくれば、これは父親デヴィッド・クローネンバーグの「ラビッド」「ザ・ブルード/怒りのメタファー」「スキャナーズ」の世界。ということは、きっとブランドンは本当にこういう世界が好きなんだろう。でなければ、あえて"父親と似てる"と言われるであろう世界を描こうとするはずがない。

 ウェブで見られる映画の一部映像は、その物語にぴったりな冷気と静的な美学に充ちたもの。白い病室、白い死体、青ざめた花々、その影。白いゴム手袋をした血の気の無い青年が、美女の死体の腕に、針のような外科器具を静かに刺し入れる。

 その映画「Antiviral」の一部はここに。
http://www.youtube.com/watch?v=Bph2IUKNP3g


 ブランドン監督自身のルックスが、超イケメンな父親にあまり似てないのは、ちと残念。とはいえ、眉ピアス2個、鼻ピアス1個というのは、なかなかオシャレさんなんじゃないかと?

 カンヌ映画祭でちゃんと日本にも売れたそうなので、劇場で見られるはず。日本公開が今から楽しみ。











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