企業名のインパクト
ここにおもしろいデータがある。それは、東洋経済オンライン編集部がまとめたものだが、我が国における2016年現在の社名ランキングである。(https://toyokeizai.net/articles/-/108954?page=2)
このデータは1位から1000位までを集計している念の入れようだが、これらを見るとやたらカタカナの企業名が多いことが判る。とりわけ上位の1~100位を見ると、80%以上がカタカナ企業名となっている。さらに、そのうち約9割が英語をカタカナ表記したものだ。
私は、1年間におそらく200~300名くらいの方と名刺交換するが(今年は少ないが)、たしかに英語をカタカナ表記した企業名の方が多い。企業名を名付ける際には創業者の思いが相当入っているだろうから、カッコよくそして先進性、新しさをアピールするために昨今そのような社名になっていることが多いのだろう。
しかしである。英語をカタカナ表記した社名は、類似社名が多くはっきりいって覚えにくい。ここに和製英語をカタカナにしたような造語の企業名も加わるので、ますます区別がつきにくい。私は、どちらかというと名前や企業名を覚えられない体質なのでそこは割り引いて考えてもらいたいのだが、企業名は看板である。看板なら目立った方が良い。とりわけ交流会のような場所で、初めて会う人と名刺交換するならなおさらである。
つまり、企業名はインパクトある方が得なのだ。
そこで、私はその解決策のひとつとして、創業者の名前を企業名に織り込むことをお勧めしておこう。トヨタ、三井住友銀行、カシオ、ヤマハ、イトーヨーカ堂、大塚商会、コジマ、スズキなど日本を代表する企業が創業者の名前を織り込んでいる。昨今、創業者の名前を企業名に織り込むことは少なくなってきているので、それだけにインパクトがあるだろう。マツモトキヨシなどに至っては、一度聞いたらなかなか忘れられない企業名・店舗名ではないだろうか。
また、インパクトだけを考えれば、楽天という企業名・サイト名は大成功である。株式会社楽天は、当初株式会社エム・ディー・エムという社名であったが、創業2年余りで社名変更を果たしている。
ともかく、企業名はカッコ良さより目立つこと。これが重要である。