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我が国は現在、閉塞感が漂っているとよく言われていますが、実は、よく観察すると、新しいビジネスチャンスがあふれかえっています。それを見つけて、成功させるコツとヒントをご紹介します。

2011年の漢字「祈」~祈りの国・日本

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-------日本は祈りの国である。--------

こういうと意外に思う人も少なくないだろう。
しかし、この国には、
祈りをおこなう場所と機会が豊富に存在しているようである。

例えば、お寺や神社はあちらこちらにあるし、(お寺、神社共に約8万件程度)
お寺には仏殿とは別に先祖代々のお墓もあり、家には仏壇もある。
また都会の真ん中であっても、お地蔵さんがあり、
全国にキリスト教会は多数存在している。

また時として、今だ自然崇拝の流れを受け継いでいるのか
木、滝、山といった自然の造形物を神として奉り、
元旦には初日の出をありがたく拝む。
さらに、建物を建築する際には地鎮祭を行い、
井戸のあとがあれば節を抜いた竹を差して空気の通り道を作る。

このように、我々日本人は祈りの場所と機会に包まれているのである。
ただし、おもしろいことに我々は、祈りの対象に関して節操がない。

初詣には神仏習合の結果だろうか、
お寺と神社両方に出掛け、あまりその区別を意識はしていない。
江戸時代の「お伊勢参り」等々から考えても、
お寺、神社への参拝は、早い時期からエンターティメント化していたとも言える。
また、キリスト教会の結婚式の際には、
「アーメン」と照れて声には出さなくても、
新郎新婦の幸福をキリストの名において神に祈る。
おそらく、これらは欧米のキリスト教徒やイスラム教徒が見れば、
大きな疑問符がつく行動なのかもしれない。

このように語っている私も、
「キリスト教の教育を受けた仏教徒」である。
そのくせ、山深い神社などを訪れた際には、
「ここには、本物の神さんがいそうだ!」などと簡単に口走る。


まあ、ともかく、
この「祈り」がどれほど日本人の精神的な安定剤となり、
また人々の絆を培ってきたのかは想像に難くない。
今年は、このことを再認識させられた重要な年になったではないだろうか。
したがって、今年の漢字は「祈」とした。

この年末年始、
様々なことに想いを馳せながら深く祈ってみたい。

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