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空港の保安検査でiPadはカバンから出さなきゃダメ?

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ノートPCの場合、空港の保安検査ではカバンから取り出してトレイに乗せないといけませんが、iPadの場合はどうなんでしょう?昨日、この件で興味深いツイートのやり取りがあったので記事にしてみます。

結論から書けば、米国ではTSA(米国運輸保安局)が「iPadはカバンから出す必要はない」と表明しています(原文はこちら。原文を元にした日本語の記事はこちら)。が、日本国内では、「羽田空港で、iPadをカバンから出してトレイに置くように言われた」という話を聞きました。もしかしたら読者の方の中に「え?国内でもカバンに入れたまま通れたよ」という方がいらっしゃるかもしれませんが、日本ではiPad発売から間もないこともあって、少なくとも現時点では「iPadはカバンの中に入れたままでもOKだよ」という公式な通達は出ていないようです。

そもそも「なぜ空港の保安検査でPCをカバンから出す必要があるのか」ですが、「PCはワイヤーやタイマーなどの爆弾として使われそうな部品や、ナイフ等の隠し場所になり得る。PCをカバンの中に入れたままスキャンすると、スキャン方向に対してPCが縦になったり他のものと重なったりした場合に、危険物が入っているかどうかの判断がつきにくくなるからだ」と聞いたことがあります。この話に照らし合わせると、「iPadに危険物を隠すことが可能かどうか」そして「万が一隠された場合にX線検査で発見しにくくなるかどうか」の判断が(現時点では)米国と日本では異なるということなんでしょうね。いや、実際は、米国では「大丈夫!」という判断がなされたのに対して、日本では「まだ『大丈夫!』と言えるところまで検討できていないから、とりあえず無難な方にしている」というところでしょうか。
ちなみに携帯ゲーム機や電子辞書などは日米どちらもカバンから出す必要はありません。これらは危険物の隠し場所としてのリスクは低く、万が一隠されたとしてもX線検査で見つけ出せる、という判断がなされているのだと思います。

安全性と利便性、この両者はしばしばトレードオフなものとして語られますが、X線検査装置の精度向上等で、利便性を保ったまま、より安全性も担保できるようになると思います。日本でもiPadをカバンに入れたまま、セキュリティチェックを通れる日が来ると嬉しいですね。

※余談ですが、カバンの形状によっては、ノートPCであっても米国の空港の保安検査をカバンから取り出さずに通ることができるそうです。"Checkpoint Friendly"と呼ばれる規格に適合したカバンであればいいそうですが、例えばこんなものがあります。要するにX線検査をする際、他のものと重ならず、フラットに置けるような構造になっていればいいんですね。

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