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こんな地下鉄車内広告がある香港と、対照的な日本

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Twitterでつぶやいていた通り、先週土曜から昨日まで香港に行ってきました。当ブログでは、これから何回かに分けて、そこで見てきたものを写真付きで紹介してみようと思っていますが、まずはこの写真から。

香港の地下鉄(MTR)の車内で撮った写真です。これ、何の広告でしょう?(画像をクリックすると拡大します)

Img_1797

広東語がわからなくてもぱっと見で何の広告かだいたいわかりますよね?「英國」というのはもちろんイギリスのことで、「澳洲」というのはオーストラリアのことです。また写真右側を見ると"Cambridge"(ケンブリッジ)なんていう綴りも見えます。そうです、これ、イギリスやオーストラリアの大学試験の案内広告です。
日本じゃこんな車内広告、見たことありません。日本の電車広告にするにはあまりにもターゲットが狭すぎて、きっと費用対効果が生まれないのでしょう。その点、これが車内広告になりえる香港にはグローバルな強さを感じます。

と、その香港の強さに舌を巻いた矢先、タイムリーにこんなニュースが飛び込んできました。

留学斡旋のサクシーオが自己破産申請

2008年6月期には年商26億4000万円をあげていたが、店舗開設などに伴う採算の悪化や海外留学希望者の減少によって債務超過に陥っていた。

この記事の上記引用部分を見て、ちょっと驚いたんですが、日本から海外に留学する人って減っているんですね?記事中にはさらっと書いてあったので、「本当かなあ」と思ってWebを漁ってみると、こんなのが見つかりました。

日米教育委員会-アメリカ高等教育の基礎知識

1. 日本人留学生の構成比(2008-09年)
・日本人留学生総数 29,264人(前年比13 .9%減、全米の留学生総数の4.4%、国別では第5位)
2003-04年度から、日本人留学生数は減少傾向にあります。

このWebサイトに出ている情報は“アメリカへの”留学生に限った話ですが、「アメリカではない、他の国を志向するようになった」なんていう話も聞いたことがないので、やはり海外へ留学する日本人が全体的に減っていると考えてよいでしょう。にしても、2008-09年の1年間で13.9%も日本人留学生が減っている、というのは正直想像以上でした。

最近、企業における英語公用語化なんかも話題になっていますが、こういう現実を見ると日本全体をグローバルに底上げしていくのには、まだまだ道程は長いのかも、なんて思ってしまいました...。

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【関連書籍】留学で人生を棒に振る日本人 Untitled1
アメリカの「大学」を卒業したのに、就職できない!?留学しても英語のできない人が多い理由、“留学”の第一人者がそれを暴く。
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