中学校で授業してきました
先週末、ご縁があってとある公立中学校で授業をしてきました。テーマは「ビジネスでたいせつなこと」。
事の発端はそのクラスの担任の先生から「学校の先生の多くは、大学・大学院を出たら会社勤めを経験することなくそのまま先生になっている。彼らは学校教育のプロではあるけれど、ビジネスの現場については殆ど知らない。そのビジネスの現場の話を、君から伝えてもらえないか」とお話を頂いたこと。
その話を持ちかけてくれた先生は、会社勤めを経験したあと大学院に通って教員免許を取り、いま中学校で教鞭を取っているという、教員にしては少し変わった経歴の持ち主で、それゆえ「働くってどういうことなんだろう?」ということを生徒に伝えることに対して意識も高いのでしょう。私は中学校でものを教えた経験などありませんでしたが、いい機会だと思い、二つ返事で引き受けました。
そして、授業当日。
授業は、私が50分間一方的に話をするのではなく、ちょっとしたグループワークをしてもらって、その結果に対するフィードバックをする形式で行いました。グループワークの内容は、パッと見ビジネスとは無関係なものですが、そのフィードバックの部分でビジネスのエッセンスを伝えられれば、その方が彼らにとって考えるキッカケを与えられる、あるいは「あ、働くってなんか面白そうだな」と思ってもらえるだろうと思ったからです。
↑授業の1コマ。
で、実際にやってみた感想。
とにかく“食いつき”が凄かった!ほとんどこれに尽きますね^^。授業を見学しに来てくださった先生曰く「今年度、一番真剣に話を聞いてたんじゃないですか」と(お世辞でも嬉しかったです)。
上述のフィードバックのパートでは、生徒が自由に挙げる“(ワークを通して)気がついたこと”を全て黒板に書き留め、それを「今、言ってくれたことってビジネスについても言えることで、たとえば~」という風にビジネスの現場でのセオリーやエピソードに変換していく、という流れをとったのですが、その冒頭、瞬間的にピンと空気が張り詰めたのを前に立っていて感じました。
事前に担任の先生から聞いていた話では「中学生だし、難しい話はついてこれないだろうから、注意してね」とのことでしたが、いざやってみると、例えば「競合の動きに注意して戦略を立てる」のくだりでは生徒の側から「吉野家!」なんて声も出るなど(言うまでもなく、牛丼チェーンの価格競争の話です)、思ってたよりもぜんぜん話しやすく、こちらも持っている引き出し開けまくり、頭フル回転(笑)で楽しく授業ができました。
自分も中学生の時はあんなにエネルギー溢れてたんだろうか。私の話から彼らが何か少しでも感じ取って、あの凄まじいエネルギーに乗せてこれから社会に発信していってくれたら、それこそ講師冥利に尽きるというもの。本当に、やってよかったです。また、このような機会を頂けたことに感謝しています。
↓これは授業を見学してくださった先生(例担任の先生とは別の方)から頂いたお手紙です。身に余る有り難いお言葉に重ねて感謝。