レーシック(LASIK)を考えている人必見!!エリック松永のレーシック(LASIK道場)(#1/2)
・目の構造と手術の仕組みが分かればLASIKは怖くない
2009年1月11日にイントラLASIKという屈折強制手術を受けました。手術前の視力は0.1で手術当日で0.9、1週間後には1.5まで視力が回復しました。LASIKには興味があるけど、失敗して失明するんじゃないかとか、遠視の進行が早くなるんじゃないかとか色々な情報(噂)で尻込みをしている人も多いのではないでしょうか。
実は、偶然にLASIKの手術で視力がうまく戻らなかった方とお話をする機会があったのですが、その方の手術や自分の目の状況に対して何も分かっていないことに驚きました。まずは、不確かな情報に振り回されるのではなく、目の構造や手術の内容をきちんと理解する事で、手術を受けるべきかを決めるのがいいと思っています。手術は内容もリスクも理解し納得した上で受けるべきです。とは言え、専門書では難しいと思います。今回はさすがに勉強嫌いな私も目の手術なので結構勉強しました。どこまで、お役にたてるか分かりませんが、手術を理解する手助けになる目的で私の理解した範囲の情報を共有したいと思います。(詳しい話は専門医に確認して下さい)
・何を知るべきなのか
まず、何を知らなければいけないかですが、私は大きく3つの事を理解し手術に望みました。
1.目の構造
2.なぜ近視になるのか
3.LASICでなぜ近視が治るのか
・目の構造について
これが目の構造です。生物の授業のような複雑な絵が出てきてビビりますが、ここで押さえなきゃいけないのは、角膜、水晶体、毛様態と網膜です。
ものが見えている状態は、角膜から取り込まれた像が網膜できちんと点になった状態です。ボーーっとしている状態では、像が網膜にきちんと点としてとらえられ、何かが見えている状況ですが、近くのものを見ると焦点の位置が近くになるので、そのままの状態では、図のように網膜で像が点になりません。そこで毛様帯が緊張して水晶体の厚みを変えて網膜にピントが合うように調整します。これが近くのものを見る仕組みです。分かりましたか??
・なぜ近視になるのか
視力が正常な人が近くのものを長時間見続けると、長時間にわたって毛様帯が緊張し麻痺状態になり、正常時に元に戻りにくくなります(仮性近視の状態)。これを続けると毛様態の状態を保護するために角膜がカーブをきつくしていきます。その悪い状況を続けて行くと最終的にはボーーっとしている状態でも像が点にならなくなってしまう。それが近視という状況です。
・LASIKでなぜ近視が治るのか
LASIKでなで治るのかを考える前に、今の状況からどうすれば近視が治るのかを素人ながら考えて見ましょう。角膜のカーブが変形してしまったのがまず問題なわけですよね。だったら単純に角膜のカーブを調整して、焦点が網膜に点になるように調整すればいいんですよね!!簡単です。実はこれがLASIKの手術の仕組みなんです。角膜をレーザーで削って網膜に焦点が集まるように調整する、それだけです。
LASIKは角膜をめくって(フラップ)、角膜実質層にレーザを当てて像がきちんと網膜に結ばれるように削る手術です。角膜の厚さは人それぞれで、通常のLASIKはマイクロケトラノームというカンナで削るのですが、角膜が薄い人はイントラレーザというレーザでフラップを作成してめくります。レーザのほうが薄くフラップを作成できます。なので角膜の厚さによって手術方法が違います。僕の場合は両方で手術可能でしたが、念のためイントラLASIKにしました。ちなみにイントラLASIKとLASIKは私の受けた錦糸病院では10万円違います。 角膜の削りすぎについてですが、受けて感じたのは、ほとんど機械がやるのでオペミスは考えにくい。あるとすれば事前の検査の数値が間違っていたりするケースでしょうか。
・LASIKで絶対に見落とせない数字
専門の医師に検査してもらった時に、特に注意したい数字があります。自分の“角膜の厚さ”です。
角膜の厚さについてですが、角膜がフラップ(めくる部分)は、イントラLASIKの場合100ミクロン、LASIKの場合160ミクロンで、近視を矯正するために削られる角膜があります。削る角膜はい近視の度合いによって削る角膜の深さが違います。僕の場合、軽度の近視で3.99Dでしたので削る角膜は40ミクロンです。 手術の時に意識すべき角膜の構成は、
======フラップ======削られる角膜======角膜ベッド======
という3つの構成。 ここで削りすぎを確認する重要な公式があります。
”自分の角膜の厚さ-フラップ(イントラLASIKの場合100ミクロン)-削る角膜(近視の度合いによって違う)=角膜ベッドの厚さ>250ミクロン”
通常角膜ベッドは250ミクロン必要と言われていますが、病院によって異なり、僕の病院では角膜ベッドは最低でも300ミクロンないと手術は受けられません。 イントラLASIKでも、角膜の厚さがなくて手術ができない場合にはLASEKという術法があるのですが、LASEKは視力の回復が遅く、術後に痛みを伴う特徴があります。お友達が手術をして痛くて目が開けられないと聞いた場合、LASEKなにか確認すべきでしょう。LASIKとは全く違う手術方法なので必要以上に痛いのではないかと恐れる必要はありません。
・LASIKのリスクも知るべし
リスクについて、全ての手術にはリスクがあります。日本眼科学会ではガイドラインにそって、手術のリスクについての事前説明がされており、以下のリスクについての事前確認を書面で行います。
① 疼痛② 角膜感染症③ ハロー・グレア④ 不正乱視⑤ ステロイド緑内障⑥ 上皮下混濁(主としてPRK,LASEK)⑦ Iatrogenic keratectasia⑧ フラップ異常(LASIK)⑨ Diffuse lamellar keratitis(LASIK)⑩ ドライアイ
フラップの作成が不完全だった場合、3ヵ月後に再手術になるケースもあるそうですが、実際に手術を受けてみると、フラップの作成は完全に機械まかせなので、イントラLASIKの場合機械の設定が間違っていない限り削りすぎは起きないと思います。レーザー照射も機械任せで、人間の腕が出るのはフラップをめくる時と、戻す時のみです。もしフラップの戻しが不十分だったときでも翌日には戻せるの最悪のケースでも術後検診にしっかり行けばリカバーできます。
・LASIKをした後、近視に戻らないために
近視になる理由は、毛様態の継続的な緊張状態が引き起こしていることは、前述しました。つまり毛様帯が継続的に緊張しなければいいわけです。つまりパソコン作業をやめる!!!なんて現実的ではありませんよね。ここで便利なものがあります。遠視のメガネです。遠視のメガネは毛様帯を緊張させずに近くのものにピントを合わせることが出来るので、長時間近くを見続けても仮性近視の状態にはなりません。
長時間パソコン作業をする時は遠視のメガネをする!
これは、今視力が良い人でも同じだそうです。せっかく大金をかけて治した目ですから大事にしていきたいですね!!
次回は、実際に初診から手術まで、どのようなプロセスで行われたかをご紹介したいと思います。ご参考になれば幸いです!!
Peace out,
Eric