ソーシャルネットが僕らから奪った大切なもの
mixi、Facebook、twiterと、インターネットの世界が一般的になって、皆が情報を発信し始めました。一億総情報発信時代です。情報を得ることがメインだった世界から情報を提供する事に人々の関心がシフトしている。
今までは、情報発信は、注目をあびる一部の人の特権。情報を提供するには、それなりの内容、面白さ、意義、信頼性が必要でしたが、今は違います。誰でもが情報を発信する。発信したもの勝ち。精度より更新頻度が重要だったりする。
だから、
“情報ゴミの山“(宇宙ゴミのように、どんどん増えていっている)
で、肝心な必要な情報は昔より得にくくなっています。
プライベートのものだった日記も、ブログという形になり、外が読む日記になってしまいました。それは、同じ日記でも全く意味が異なるものです。今までの日記は、自分自身の心の中を書き綴ることによって、気持ちを整理したり、本当の自分を見つめなおしたりするもの。それがブログでは、共感を誘発するために自分の本当の思いは二の次。たくさんの人に閲覧してもらい、イイネをおしてもらえればいいわけです。
Mixiの足跡、Facebookのイイネ等、とにかく多くの人が閲覧することで安心を得るメディア。
マイミク、twiterのフォロー数、FacebookのFriend数。質より人数の価値があるメディア。“友達という名の実際には知らない人の山”
結果、
どんな人にでも、簡単にかっこよく見えるものに、皆、飛びついているように思える。がんばるとか、心から楽しむとか、そういうものは、今はかっこ悪いのかもしれない。カタカッコイイ(簡単にかっこいい)の世界。
僕には、人間がソーシャルネットで、どんどん薄っぺらくなっているようにしか感じません。
非難する気はないけど、僕は、こんなの“超“つまんない。
先日、テレビをつけると、あるCMが僕の目をひきました。
サッカーの本田圭祐選手が水泳に、水泳の北島康介選手がゴルフに、ゴルフの石川遼選手がサッカー挑戦です。皆さん一流のアスリートですが、専門外のスポーツ。でも馬鹿にしないで一生懸命に取り組んで、心から“楽しんでいる”。
下手でも、楽しい!
それぞれが、人に見せるようなものではない地道なトレーニングで培った肉体と精神、そんな彼らだからこそ出来る笑顔なのかなあ。あまりに最高の笑顔に、なぜかウルっときてしまいました。
もしCMの収録の後に、あの3人が飲みに行ったら楽しいんだろうなあ。
今のソーシャルネットが僕らから奪った大切なもの、
それは、
本当の笑顔
なのかな。
Peace out,
Eric