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シリコンバレー駐在のIT商社マン、榎本瑞樹(ENO)が綴る米国最新ICTトレンド

米国流グローバル・マネジメントって?

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ところで、「皆さんはアメリカ人にどんな印象を持っていますか?」

”楽観的なアメリカ人”、”愛国心の強いアメリカ人”、”プライベートの時間を大切にするアメリカ人”、”ボランティアを大切にするアメリカ人”、”すぐ訴訟を起こすアメリカ人”、”自己主張が強いアメリカ人”、”味覚に乏しいアメリカ人”、”肥満の多いアメリカ人”・・・・。

ポジティブからネガティブな印象までいろいろとお持ちなことでしょう。

逆にアメリカ人からみた日本人像はどうなっているのでしょうか?

”礼儀正しい日本人”、”勤勉で粘り強い日本人”、”我慢することを美徳とする日本人”、”会議でしゃべらない日本人”、”意味なく謝る日本人”、”決断をしない日本人”、”アイコンタクト避けがちな日本人”、”無気力な握手をする日本人”、上下関係に束縛される日本人”、”ものをハッキリ言わない日本人”、・・・・。

ご存知のように、アメリカは”Melting Pot“(人種のるつぼ)と言われ、先住民からヒスパニック系アメリカ人、ユダヤ系アメリカ人、アジア系アメリカ人などなど多様な人種で構成されています。混ぜても混ざらないことから、”Salad Bowl“などとも言われていますね。他方で日本は島国単一民族で構成されています。つまり、一言に「アメリカ人」といっても、文化や歴史、宗教、育った境遇は人それぞれなんですね。

これらをまとめて「アメリカ人」と言い表し、そういった視点から物事を捉えて接し、評価してよいものなのでしょうか?

今回のエントリーでは、先日参加したビジネス・コンサルタント主催の「アメリカ・マネジメント塾」での気付きを少しだけ紹介しましょう。

このアメリカ・マネジメント塾は、米国駐在者を対象にした研修で、日米の文化の違いを理解することにより、グローバルな視点を身につける良いきっかけとなるもので、スティーブン・ラインスミス氏の「グローバル・マネジメント概念モデル」を元にロールプレイなど含む体験型の集合研修です。2日間を通して、「アメリカの国、国民性の理解」、「アメリカ流マネジメントについての理解」、「自己のマネジメント特性の理解」の3つのテーマが取り扱われました。

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特に腹落ちしたのは、「国民性や気質を受け入れ、その人の行動で評価し、ものごとを判断してゆくことが大切」ということ。つまり、国籍や性別、血液型、文化・風土の違いに偏見を持たず、その人の取った行動で評価し、判断してゆく。日本人の価値観がベストではないということですね。

これまでの自分を振り返ってみると、仕事がら色々なアメリカ人と接するなかで、フラストレーションを溜めることが多かったですね。「何故、やるといったのにやらないのだろう。」、「なんで締切過ぎてるのに2週間も休むんだろう。」、「普通だったら、こうするでしょ。」などなど。しかし、よくよく考えると「それって、日本人の価値観で物事の善し悪しを判断し、こうあるべきだと決めつけてるな~」と。特に重要な局面においては、頭では分かっているものの、そういう捉え方が染みついてしまってるんですね。これでは判断を誤ってしまうし、上手く仕事が進みません。いつも意識して、そういうマインド癖をつけること(=マインドコントロール)が重要なのかなと。

少し余談になりますが、マインド・コントロールと言えば、先日アメリカ人の友人とゴルフに行ってきました。彼は、ミス・ショットの後でも、決して落ち込まない。「ショットは最高だった、風がなければグリーン・オンしていた。」、「次はきっとうまくできるよっ。」と常にポジティブな発言をする。(多少、言い訳がましい感じもしましたが(笑))

ポジティブという面では、アメリカで活躍中の宮里藍ちゃんのインタビューにも通づるところがありますね。たとえ、スコアが悪くても、彼女はいつも笑顔でポジティブな発言をし、自分を鼓舞してゆく。自尊心を最大 限に高め、信じられるのは自分だけ、判断を下すのは自分というプライドが溢れているのでしょう。こんな前向きな姿はとても素敵に思います。

日本人の感覚からすると、有言実行することは、自信があってもやりずらい。実現できなければ、周りから非難される風土があるし、何も言わずに実行することが美徳とされている感もある。逆に、アメリカでは、チャレンジする人を称賛する風土がありますね。失敗しても否定しない。むしろ、良い経験をしているから、寧ろ次は上手くいくのではないかと重宝がられる。だからといって、日本人がダメで、アメリカ人が良いというわけではない。育った環境や文化の違いを意識して評価することが大事なのですね。

つらつらと書きましたが、これからグローバルビジネスマンになるために、今回の研修での気づきを意識して、実践に活用してゆきたいと思います。

そうそう。何より最大の収穫は、業界や年代を超えた「素晴らしい仲間」と出会えたことです。

駐在という同じ境遇で、ここシリコンバレーに住んでいるというだけで、何か妙な一体感、親近感が湧くのは不思議なものですね。これからも、大切にお付き合いしてゆきたいと思います!(講師、参加者の皆さん、ありがとうございました。)

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