エンゲージメント・サーベイ ダイレクト損保編
この度エンゲージメント・ファースト社で、企業・ブランドの顧客エンゲージメント力を測定し、スコア化する調査を開始しました。第一弾としてダイレクト損保8社の顧客エンゲージメント力をスコア化しました。
弊社はサービスデザインの専門会社U'eyes Design社の協力を得て顧客エンゲージメントモデルを開発しました。
このモデルの特徴は従来のマーケティングゴールである顧客満足度に加えて、顧客の能動的なアクション、例えば参加や推奨などの項目(顧客信託スコア)を組み込みました。エンゲージメント・マーケティングの定義の1つである「顧客をブランドのマーケティング活動への参加を促す」「共感してもらい、知人への推奨をしてもらう」などを計測項目として加えたものです。エンゲージメント・マーケティング文脈ではこの顧客信託スコアが、「競合との競争から顧客との共創」への大きなキーになるのです。
エンゲージメント・サーベイはこのモデルを用いて、各チャネル毎に同じ評価項目を設定し、専門調査員による調査、電話であればミステリーコール、WEBであれば品質チェックツール+調査員によるヒューリスティック調査、店舗であればミステリーショッパーを行い、かつ、パネルを活用し各企業、ブランドの顧客信託スコアを測定したものを総合的にスコア化したものです。
ダイレクト損保8社で実施した自主調査では、このエンゲージメント・スコア(顧客体験品質スコア+顧客信託スコア)がもっとも高かったのはソニー損保となりました。下記は各社のオムニチャネル顧客体験スコアと顧客信託スコアをクロスしマッピングし、各社のビジネスの大きさを円の大きさにしたものです。
この調査によればソニー損保はエンゲージメント・スコアが高く、かつビジネス規模も業界で一番であり、その相関性が見いだせます。(無論、この一例だけでは断言できませんが)
ソニー損保のサイトをご覧頂ければ分かりますが、「お客様への声へのレポート」というコンテンツが中央にあり、ここではソニー損保に寄せられた改善要求に対し、担当者が部署名、名前、顔写真を出して真摯に応対しています。シェアの時代、透明性の時代に適応した素晴らしい「コンテンツ」だと考えます。顧客の声をオープンにして製品、サービスを改修していく姿勢は、このコラムでも度々取り上げている無印良品のIDEAPARKやスターバックスのMY Starbucks Ideaに通ずるものです。
弊社では今後様々な業種でこのサーベイを実施し、業界での顧客エンゲージメントスコアの違い、ビジネスとの相関性などを明確化していく予定です。ご期待ください。