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ソフトウェアテストシンポジウム2010東京 レポート「テスト初心者セッション ~テス活はじめてみよう~」

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2009年1月29日(金)に開催されたソフトウェアテストシンポジウム"JaSST"2日目に行ってきました。毎年1,000人規模で開催されるこのシンポジウムは、テスト業界でも注目のイベントの1つ。実行委員の方々には、ITmediaや@ITに記事を書いていただいたり、セミナーで講演を依頼させていただいたりとお付き合いのある方々が多く、ご挨拶と勉強を兼ねて参加させてもらいました。(ちなみに@ITはメディア協賛として協力させていただいてます。)

私が参加したのは、「テスト初心者セッション ~テス活はじめてみよう~」。基礎を押さえておきたいということと、以前からお世話になっている宮崎大学の片山先生が講演者になっていらっしゃることもあり、聴講させてもらいました。

この講演は、「メイン講師」に北都システム㈱の長谷川氏、「ツッコミ役」で片山先生という一風変わったスタイルでした。一人がしゃべり続けるとどうしても聞く側に「慣れ」が生じてしまうケースが多いので、こういったツッコミを入れるやり方は面白いですね。JaSSTの特徴は、この規模で「現場のエンジニアや大学の先生が主催する、現場のための勉強会」を実施しているところだと思っています。例えて言うなら、昨年末に参加させていただいた「WACATE」の大規模版。上記のような実験的な取り組みができるのも、このイベントの良さでしょう。(※WACATEのレポート続編を書くつもりがタイミングを逃してしまってます。。すいません。)

ちなみに私、講演に参加した際、その講演内容以外に「参加者がどこでメモを取っているか」「資料でなくプレゼンテーションや講師に目を向けるポイントはどこか」など、エンジニアやマネージャーがどういう問題を抱えているか、何を求めてイベントに来ているのか、という点も見ています。これが結構楽しいのです。イベントを主催したことのある方なら共感してもらえるはず。

今回は、初心者向けということもあって、「ソフトウェアテストとは?」「テストの一般原則」など基礎的な部分でメモをとる方が多くいました。また、テスト設計技法について「同値分割法」「境界値分析」「All-Pair法」など具体的なテスト手法の例題が用意されており、ここには非常に食い付きが良かったように思います。これくらい知ってるよ、という方も居そうでしたが、@IT MONOistの調査でも「テスト技法」はいつも読者の気になるテーマとして上位に挙げられています。

本記事では初心者向けレポート&個人的メモということで、「ソフトウェアテストとは?」の項目から以下を抜粋して記載させていただきます。

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  • テストとは:
    成果物が定義した要件を満足するかを判定し、目的に合致することを実証し、欠陥を見つけるため、ソフトウェア製品や関連成果物に対し、計画、準備、評価をすること。
    全てのライフサイクルを通じて実施する静的、動的なプロセス。
    ※JSTQB ソフトウェアテスト標準用語集(日本語版)
  • テストの目的:
    1.欠陥を摘出する。
    2.対象ソフトウェアの品質レベルが十分であることを確認し、その情報を示す
    3.欠陥の作りこみを防ぐ
    ※JSTQB テスト技術者資格制度 Foundation Levelシラバス

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バグを見つけるだけがテストじゃ無いよ、ってことですね。

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写真:長谷川氏(左)と片山先生(右)

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