【Twitterオフ会】シンガポールで働く加藤さんに、外から見た日本について聞いてきた。
2年前ほど前からだろうか、仕事でお付き合いのあるIT関連の外資系クライアントで、「シンガポールなど東南アジアに、アジアを統括するマーケティングの拠点がある(もしくはできた)」という話が増えてきていた。そこでアジア全体の戦略や予算を決めているのだ。日本の担当者をすっ飛ばして、 シンガポールのマーケ担当者から直接私に広告についての問い合わせが来たこともある。
グローバル市場の中で、「日本」という国単体よりも「アジア」というマーケット単位で今後の動きを見る必要があると判断されている。そんな状況が気になっていたところに、昨年「P&Gの日本のマーケティング部隊がシンガポールに移った」というニュースを日経新聞で見て、これはちょっとシンガポールについて誰かに話を聞いてみなければ、と思っていた。ちなみに弊社のエンタープライズ系の編集に聞いてみたところ、「シンガポールは”ハブ”としては最適だけど、小さい国だし・・・もっと中国とかアメリカとか見たほうがいいよ」という答えが返ってきた。うーん、そうなんだろうか。
実際にシンガポールで働いている方とも話をしてみたいと思っていたところ、上記のP&Gの話などを取り上げていて、現在はシンガポール在住の加藤順彦さんが、正月に日本に帰ったときに飲む人をTwitterで募集していたので、これはまたとないチャンス!ということですぐにメールを出し、先週木曜にお会いしてきた。
集まったのは、加藤さんを入れて8人。PR会社、人材系、TV関連、SE、アパレル関係、タイのニ ュース配信会社を経営されている方など多種多様なメンバーだったが、共通していたのは「加藤さんの話を聞いてみたい」ということ。それぞれが課題を抱えており、海外や日本でこれからどう活動していけばよいのかヒントを探しに来ていた。加藤さんの話が面白くて時間があっという間に過ぎてしまったのだけれど、根底には常に「日本の今後」について真剣に考えられているのが伝わってきた。ここではまだ書けない今後の面白い展開も聞くことができたが、特に心に残ったのは以下の話。(記憶を辿って書いているので誤っていたらすみません)
■どうやって国の”自虐”に対処するか
「日本で出てきた起業家は叩かれることが多い(いま日本で成功するパターンが見えない)。これは、「国の自虐」ではないか。起業するところを潰してどうするのか。そこで、国外に出て成功し、日本に戻ってくるロールモデルを作りたい(それをやったのが自分だというのを主張したいわけではなく)。皆どんどん海外に出て色んなものを吸収すべきだと思う。」
■「日本企業の成長は、いまやアジアの成長とともにある」
「新しい血をどんどん入れていかないと 、このままでは日本は壊死していくだけ。」「日本はこれから少子化で人口は目減りする一方である。これを前提にして今後の日本を考えるべき。」
■シンガポールについて
シンガポールを選んだ理由をお聞きしたら、「英語があまり出来なくてもなんとかなる」という 最初の回答にその場が和んだ。そのほか、関税が安かったり、貿易国家のため物流が充実していたりと、インフラとしても整っていることがあったようだ。また、まだ他の日本人が「シン ガポールで成功して日本に戻ってくる」というのがなかったというのもあるかもしれない。
他にもたくさん面白いお話が聞けたのだけれど、それはまた別の機会に書きたい。
【参考資料】 Wikipedia - シンガポール 「産業」の項目から抜粋
国の面積は大変小さく人口密度も高いが、貿易立国であるため一人当たりのGDPは非常に高い。 国際通貨基金 (IMF) の調査では、2007年の一人当たりのGDPは日本を抜いてアジアで首位になり 、さらに購買力も世界トップクラスである。世界においても有数の都市国家と言える。東南アジアと東アジア、ヨーロッパや中東、オーストラリアを結ぶ交通の要所であるために東西 貿易の拠点となって古くから繁栄し、海運産業や航空産業が発達した(なお国内最大の企業はシ ンガポール航空である)。また独立後は積極的な外資導入により、重工業を中心とする工業化政 策をとり、東南アジアでは最大級の工業国に成長している。都市国家であるために国内の人口や消費の規模は小さいものの、英語や中国語の話者の多さから 、香港と並び、欧米諸国の多国籍企業のアジア太平洋地域の拠点が置かれることが多く、特に近 年は東南アジアの金融センターとして不動の地位を保っている。2008年には、グローバリゼーシ ョンと世界都市の研究グループおよびネットワーク(GaWC)により、東京、パリ、香港、上海などと並ぶ第1級世界都市に選ばれている。