私の妄想の延長としての、『クラウド・コンピューティングは、三層構成の終焉』
オルタナティブ・ブロガーの栗原さんが『クラウドとグリッドの違いとは?』を書かれていて、すごく納得しているのだけれど、それと同時に、さまざまな考え (というより妄想かな) が浮いてきたので、メモのつもりで書いてみます。
クラウド・コンピューティングは、三層構造構成の終焉である
もう、20年も前、IBMに在籍していた頃、最上級SEのN氏たちといっしょに、今後はコンピュータは『三層構造構成(3 Tier Computing)』すなわち、メインフレーム(バックエンド) - UNIX(フロントサーバ) - Windows(クライアント)の時代になる、と予言、推進をし、実際にそのようになった。
クラウド・コンピューティングでは、この三層構造はありえない。クライアントは、なんでも良くなった。メインフレームがバックエンドいなければならない理由は、まったくない。まあ、メインフレーム自体が不要のかたまりになったのだから。雲の中では、どこになにがあろうとかまわないのだから。
さらに、妄想を続けるならば、雲の中のサーバもクライアントも、
クラウド・コンピューティングでは、すべてのものが http で接続されている
グリッドをクラウド・コンピューティングの中心に置きたいベンダーが多いのは分かる。しかし、もともとのクラウド・コンピューティングの発端のエリック・シュミットの話の中に、グリッドはまったく出てこない。特に Google がそうなのだと思うが、サーバハードウェアなんて、なんでも構わないのだ。
サンの UltraSPARC やインテルの Xeon のように、並列処理能力が非常に高く、どんなに大量のタスクが流れても 10 - 20 % しか使用率が上がらない。つまり突発的な負荷がかかっても、サーバの処理能力を超えることはない。いまやサーバの処理能力は、サービス過多の状況だ。
このサービス過多のサーバが出現してしまった今、グリッドが急激に負荷が変化するクラウド・コンピューティングに最適なサーバとは言えなくなっている。
しかも HPC にも最適とはいえず、もしかしたら、グリッドは中途半端なサーバマシンになってしまったのかも知れない。
以上、妄想でした。
昨日ブログに書いた『Sun Java CAPS 6』の反響がたいへんあり、いかに本物の SOA を実現するか、絵に描いた餅ではない、SOA はどう実現されるのか、については、ちょっと時間をもらって、じっくり、しかし、理解できるように書きたいと思います。しばし、待っててね。