【iPhone は結局・・・】プロプライアタリー(独占所有物)なのだ!
スマートフォンは、PC でネットにつながっている世代の次の世代。今の若い10代の人たちが、ネットへつながる主要な方法になると思っている。クラウド・コンピューティングの新しいツー ル、エンド・ユーザの新しいネットへの入り口になると予想しているし、期待もしている。
しかし、今の iPhoneは、どうやら既存のオープンソース系、もしくは、PCの時代のネットワーク系ベンダーにとっては、入り込むことができない、クローズ ドな世界のようだ。ITmediaの記事でなくて、たいへん申し訳ないのだが、CNet に載ったこの記事を、私は大切にしたい、と思っている。
結局、iPhone には、Firefox も、Flashも、Javaも載らない。
それは、Apple 社が許していない。既存のPCでのデファクトの製品が、iPhone では稼動しない。Javaの場合、世界の携帯の 90% 以上で稼動しており、iPhone でなぜ稼動させないのか、意図がわからない。Flashを使わないWebサイトなど、見る価値もないほどに、どのサイトでも現在 Flash を使っているが、iPhone では使えない。これも意図がわからない。
今後、こういった既存の既得権のあるベンダーを排除し、新しいベンダーが、OSも含めて新しい技術をスマートフォーンに植えつける為に、あえてそういった 既得権をぶち壊そう、というなら、分かる。が、現状を見ると、MacOSの上で、Appleの意図する範囲内でアプリケーションを開発させようとしてい る。Macユーザになって、その感覚が良く理解できた。実はMac の周辺は思いっきり Web1.0 である、ネットワークの重要性を理解していない。20年前と、何も変わっちゃいない。それが、Apple なのだ。
これは、Windows 95 以上にプロプライアタリー(独占所有物)な状況であると思える。したがって、このiPhone の波によって、スマートフォーンによるPCの置き換えは、何年か後退したな、と私は個人的に思える。人類の進歩は、間違った方向に向かっても、必ずより戻 しがあるので、このまま iPhone が世界を圧巻するとは思えないが、この1年ぐらいは、間違った方向に行くのを、苦々しく見つめるしかないのかもしれない。ということで、スティーブ・ジョブスがいま一番嫌い。