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「初音ミク作家協会」が生まれるべきかも

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 このブログが発端となってしまった「初音ミク、JASRACデビュー」事件が大きな転機を迎えようとしています。

 巨大な権利処理団体であるJASRACに初音ミク作品が登録され、「ああ、ついに井戸の外に出て行くのだね」とモー娘。卒業生を見送るような目で見守っていたのですが、「クリプトンは本件を聞いてない」「ドワンゴ・ミュージック謝罪」とめまぐるしい動きを見せています。

 そんな中、2ちゃんねるのとあるスレの中に、初音ミクのヒット作家たちが集結し、ほかのユーザーも含めた情報交換をしつつあります。

「みくみくにしてあげる」がJASRACに登録された件続き(覚え書きオブジイヤー)


 版権会社との交渉は作家が個々に行なっていたわけですが、プロの経験がなければ交渉事に慣れているはずもなく、意図したものとは違う方向へ進んでしまう場合もあります。ika_mo氏もそうだったのでしょう。

 交渉のときのガイドラインなどが形になれば、音楽出版会社とのやりとりで「あとで後悔」するようなこともなくなるかもしれません。

 二次創作された場合、ブログパーツになった場合、ポッドキャストの場合など、ニコニコ動画以外で利用されたときにどのような制限がかかるのか、制限がかかるようにあった場合にその告知はどうするのか、といった問題に作家個人個人が対処していくのはたいへんなことではないでしょうか。「JASRACに登録するとどうなるか」ということを細部にいたるまで把握している人はごく少数ではないかと思います。

 個人的には、「優れた作品に出会ったときに、その作家になにがしかの支払いをしたい」というときがあります。それが音楽作品であっても、3D、2Dのアニメーションであっても、科学的な実験であっても。そんなときに共通の支払い方法が持てるような、そんな仕組みができるといいなと思うのです。著作権使用料というスキームとは別個の。

 ユーザーのための団体としてMIAUが誕生したように、初音ミク(もしくはボーカロイド)作家協会が生まれるべき時が来ているのかもしれませんね。

 これについては、クリプトンの伊藤社長が「初音ミク、JASRAC登録」に対する公式見解の中で「出口」と表現したところに期待しています。

P.S. ドワンゴからの謝罪文でひとつ学んだこと。アーティスト名は「作家名+featuring初音ミク」にする。これがクリプトン側で要請したことらしい。でも、これだとプレイリストがバラけてしまうので、iTunesのスマートプレイリストで、アーティスト名に「初音ミク」を含む、と設定するといいでしょう。あ、自分の作品をピアプロにアップするとき、アーティスト名のところを「初音ミク」にしたままだったような気がするなあ。次回から気をつけることにしよう。と、無理矢理従来のCloseBoxっぽくiTunesティップスでまとめてみました。


追記:栗原さんによる「みくみく×JASRAC×ドワンゴ」問題に関する解説が登場しています。ぜひお読みください。
JASRACと信託契約を結ぶ場合の課題について

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