世界のAIチップ市場、2024年に33%成長へ - ガートナー予測

ガートナーは 2024年5月29日、世界のAI半導体に関する市場予測を公表しました。ガートナーの予測によると、2024年のAIチップの世界の市場は710億ドルに達し、2023年から33%の増加すると予測しています。

Gartner Forecasts Worldwide AI Chips Revenue to Grow 33% in 2024

ガートナーのアナリストは、

生成AIはデータセンター内での高性能AI半導体の需要を大きく後押ししています。2024年には、マイクロプロセッサからデータ処理をオフロードするサーバー用AIアクセラレーターの価値が210億ドルに達し、2028年までに330億ドルに増加する見込みです

述べています。

ガートナーの予測では、2024年のAI PC出荷台数は総PC出荷台数の22%に達し、2026年末までには、企業が購入するPCの100%がAI PCになるとしています。

AI PCは、神経処理ユニット（NPU）を含み、これによりAI PCはより長く、静かに、冷却しながら動作し、バックグラウンドでAIタスクを継続的に実行することが可能になります。これにより、日常の活動においてAIを活用する新たな機会が創出されると予測しています。

2024年にはAI半導体の収益が大幅な成長を遂げる見込みですが、特に高い成長率を示すのはこの2024年といいます。

出典：ガートナー（2024年5月） Select an Image

2024年、コンピュータ電子機器からのAIチップの市場は334億ドルに達し、AI半導体の総収益の47%を占める見込みです。自動車用電子機器からの市場は71億ドル、消費者向け電子機器からの市場は18億ドルに達すると予測しています。

ガートナーのアナリストは、

高性能グラフィックス処理ユニット（GPU）が新しいAIワークロードで注目されていますが、主要なハイパースケーラー（AWS、Google、Meta、Microsoft）は、AIに最適化された独自のチップの開発に投資しています。チップの開発は高価ですが、カスタム設計されたチップを使用することで、運用効率の向上、AIベースのサービス提供コストの削減、ユーザーが新しいAIベースのアプリケーションにアクセスするコストの削減が可能です。市場が開発から展開へと移行するにつれて、この傾向が続くと予想しています

と述べています。