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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

「2022年に向けて日本企業が注目すべきクラウド・コンピューティング」のトレンド、ガートナー調査から

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ガートナージャパンは2021年11月18日、「2022年に向けて日本企業が注目すべきクラウド・コンピューティング」のトレンドを発表しました。

ガートナーでは、「クラウドは使えるのか、大丈夫か」といった、従来よくあるお問い合わせも多く見られ、クラウド・コンピューティングの利用が普及・拡大フェーズに入った現在においても、クラウドについて長い間論点が変わっていない企業が相当数あることがうかがえるとしています。

ガートナーでは、2020年に発生した新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のパンデミックによって、世界中の企業でクラウドの採用が加速しており、クラウドの先進企業は、これからクラウドを使う企業の10年以上先を走っています。このギャップは今後さらに拡大するでしょう。経営者やリーダーは、クラウドの採用は『これからの時代の必然』であると捉え、『クラウドは大丈夫か』といった議論から速やかに卒業することが重要であるとしています。

ガートナーでは、 2022年:クラウド関連で注目したいトレンドにおいて、大きく「次世代サービス・ファクトリー」「人・組織」

次世代サービス・ファクトリー:
分散クラウド
Kubernetes
IaC

人・組織:
原理原則ベースのシンプルなガイドライン
クラウドCOE

ビジネス/主権:
インダストリ・クラウド
ソブリン・クラウド

スクリーンショット 2021-11-20 083546.jpg

出典:ガートナー 2022年に向けて日本企業が注目すべきクラウド・コンピューティング 2021.11

個人的に注目しているのは、「分散クラウド」、「クラウドCOE」です。

分散クラウドとは

分散クラウドとは、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudといったハイパースケーラーのクラウド・データセンターに加えて、オンプレミス、エッジといったすべての物理的なロケーションを統合するクラウドの新しい形であり、ハイパースケーラーの新しい競争軸です。分散クラウドによって、企業は、いつでもどこでも、一貫性のあるクラウド・コンピューティングを利用できるようになります。

クラウドCOEは、

クラウドにまつわるシステム、ガイドライン、人的なスキル、マインドセット、スタイルといったすべてにおいて、アジャイルのアプローチで学習しながら継続的改善を行い、段階的に組織のスキルや成熟度などについて「より高み」を目指すための組織横断的な仕組みです。クラウドを駆使するためには、社内にクラウドの知見、経験があるプロフェッショナル集団が必要です。企業は中長期的な、最も重要な人材投資戦略を、クラウドCOEを中核に推進する必要があります。

クラウドの導入を進めていくためには、人材投資戦略や組織設計というのも重要となっていくでしょう。

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