新しい資本主義における成⻑と分配の好循環のイメージについて
政府は2021年10月26日、「新しい資本主義実現会議(第1回)」を開催しました。
新しい資本主義実現会議では、岸田内閣が掲げる、新しい資本主義実現本部の下、「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトとした新しい資本主義を実現していくため、それに向けたビジョンを示し、その具体化を進めるための会議と位置づけています。
新しい資本主義実現に向けた論点は、
これまでの政府の取組により、経済面での成果が生み出される一方、いまだ低い潜在成長率や、コロナ禍で顕在化したデジタル対応の遅れ、非正規・女性の困窮などの課題、さらには気候変動など経済社会の持続可能性の確保、テクノロジーを巡る国際競争の激化といった新たな構造的課題を踏まえ、我が国が目指していく新しい資本主義の姿は如何にあるべきか。
成長と分配の好循環について、分配の原資を稼ぎ出す「成長」と次の成長につながる「分配」を同時に進めることが、新しい資本主義を実現するためのカギ。諸課題の解決に向けて、「政府」、「企業(経営者、働き手、取引先)」、「イノベーション基盤(大学等)」といった各主体が果たすべき役割、「国民・生活者」の参画の在り方、官民それぞれが役割を果たす中での協力の在り方とは何か。
の2点です。
成⻑と分配の好循環のイメージについて以下のとおり示しています。
分配の原資を稼ぎ出す「成長」領域の経済政策では、科学技術立国、デジタル化による地方活性化、経済安全保障、成長分野の投資強化、デフレ脱却の実現、規制・制度改革をあげています。
成長領域の企業経済・社会の再構築では、「稼ぐ⼒」の強化による⺠間主導の成⻑、「人」重視の経営をあげています。
一方、次の成長につなげる「分配」領域の経済財政政策では、分厚い中間層の構築、政府の機能強化、安全・安⼼を消費へをあげています。
「分配」領域の企業経営・社会の再構築では、「三⽅良し」のステークホルダー重視、⼈への投資などをあげています。
出典:内閣官房 新しい資本主義実現会議(第1回) 2021.10