データ戦略のコンセプト、ビジョン、方向性

政府IT総合戦略本部は2020年10月23日、「データ戦略タスクフォース（第１回）」を開催しました。

本タスクフォースから、データ戦略のコンセプト、ビジョン、方向性についてとりあげたいと思います。

海外のデータ戦略の動向をみてみると、世界各国は、デジタル社会においてデータが国の豊かさや国際競争力の基盤になると考え、戦略を策定し強力に推進しており、行政機関が社会のプラットフォーマーになってきている状況を紹介しています。

また、今般のコロナ危機では迅速で的確な対応ができず、データ活用の基盤（デジタルデータの整備、標準化、取り扱いルール等）が官民ともに不十分であることが露呈されており、デジタル国家にふさわしいデジタル基盤構築に向けて、これらの取組みの方向性を定めたデータ戦略が不可欠であると指摘しています。

データ戦略のビジョンは、

コンセプトを実装した社会像：データがつながることで価値を創造し、誰もが活躍できる社会を目指しています。

これにより、今後の社会はデータを活用することにより豊かになっていき、企業もデータの中から価値を発掘し新たな発展を目指していく。そのような基盤を作るのがデータ戦略であるとしています。

出所：データ戦略タスクフォース（第１回） 2020.10

データ戦略のコンセプトは、 官民ともにデータを活用するベースラインを構築し、データをつなげることで価値の増幅を可能とする環境を示しています。

出所：データ戦略タスクフォース（第１回） 2020.10

データ戦略の方向性では、ルールやツール、ベースレジストリ等の整備をあげています。

出所：データ戦略タスクフォース（第１回） 2020.10

データ戦略の理念では、官民が共有すべきデータの整備や取扱いの方向性について、改めて理念を示すことが望ましいのではないか。例えば、コロナ禍で顕在化した課題への対応を念頭に置いて打ち出してはどうか、と問題提起をしています。

出所：データ戦略タスクフォース（第１回） 2020.10

後半では、

ベースレジストリの整備
データガバナンスのルールの策定
オープンデータの強化
ツールの整備
データ流通の環境整備
人材
国際連携

などをあげています。

この辺はタイミングをみて、紹介していきたいと考えています。