経産省のデジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン
経済産業省は2018年12月12日、「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)を取りまとめ」を公表しました。
経済産業省では平成30年5月に「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」を設置し、ITシステムのあり方を中心に、我が国企業がDXを実現していく上での現状の課題の整理とその対応策の検討を行い、『DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』として報告書を取りまとめ公表しています。
報告書においては、DXを実現していく上でのアプローチや必要なアクションについての認識の共有が図られるようにガイドラインを取りまとめています。
本ガイドラインは、DXの実現やその基盤となるITシステムの構築を行っていく上で経営者が抑えるべき事項を明確にすること、取締役会や株主がDXの取組をチェックする上で活用できるものとすることを目的としています。
本ガイドラインは、
「(1)DX推進のための経営のあり方、仕組み」
「(2)DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」
の2つから構成されています。
出所:経済産業省 デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン 2018.12
DX を実現する上で基盤となる IT システムの構築では、全社的な IT システムの構築のための体制や全社的な IT システムの構築に向けたガバナンスをあげています。
全社的な IT システムの構築に向けたガバナンスでは、
7.全社的な IT システムを構築するに当たっては、各事業部門が新たに導入する IT システムと既存の IT システムとの円滑な連携を確保しつつ、IT システムが事業部門ごとに個別最適となることを回避し、全社最適となるよう、複雑化・ブラックボックス化しないための必要なガバナンスを確立しているか。
8.全社的な IT システムの構築に向けた刷新に当たっては、ベンダー企業に丸投げせず、ユーザ企業自らがシステム連携基盤の企画・要件定義を行っているか。
の2点をあげています。