データセンターとは
クラウドサービスは、サーバーやネットワーク機器等を設置するラックや電源、通信回線から構成され、安全な設置・運用に適した施設・建物であるデータセンターから提供されています。
データセンターは、震災や津波などの災害リスクが少なく、地盤の硬い場所に設置されています。多くは大規模な地震に備えて、耐震構造や免震構造の建物となっています。
データセンターの建物内は、監視カメラがあらゆるところに設置され、有人によるチェックと、複数の認証システムによる入退館の管理を厳重に行っています。
また、サーバーやネットワーク機器などを安定稼働させるために、適切な空調管理や湿度管理を行い、電力や通信回線の冗長化しています。電力に関しては、UPS(無停電電源装置)と自家発電装置などを備えており、災害などの不測の事態にも継続的に稼働できるよう対応をしています。
データセンターは、クラウドサービスの基盤のほか、ユーザー企業の重要なシステムやデータを扱っているため、専門の運用管理者による24時間365日体制で対応をしています。
データセンターは、大量のサーバーやネットワーク機器等を稼働と、空調管理のために、膨大な電力を消費します。電力会社の電気量料金単価の上昇傾向が続いており、また、環境への配慮から、データセンターの空調、電源など設備の省エネ施策を進めています。たとえば、外気でサーバー等の発熱を冷却する外気空調の採用などにより空調電力用を抑え、環境負荷を低減しています。
データセンターの電力効率を示す指標として、PUE(Power Usage Effectiveness)があります。PUEの計算式は、「PUE=データセンター全体の消費電力÷IT機器による消費電力」により算出し、1.0に近いほど電力効率の良いデータセンターとなります。日本における標準的なデータセンターのPUEは、1.8から2.0程度となります。