エンタープライズITインフラのトラディショナルからクラウドインフラへの市場展望
企業ユーザの基幹システムのクラウドへの導入が進む中、エンタープライズITインフラが、トラディショナルからクラウドインフラへ大きくシフトしていく時期にきています。
Wikibonが発表したPublic & True Private Cloud Research and Proects 2016によると、エンタープライズITインフラにおいて、2015年はTrue Private Cloud の導入は$70億ドルに対して、Public Cloudは250億ドルとなっており、プライベートクラウドの市場はPublic CloudのリーダーであるAmazon Web Servicesの2015年の79億ドルよりも小さい規模であるとしています。
2015年から2016年までのエンタープライズITのインフラの予測をみてみると、Traditional Infrastructure Hardware & Software Spendingが6兆億ドルを超え、True PrivateとPublicのインフラと大きく差が開いているものの、2026年にはTraditional Infrastructureは約1/3まで減少し、PrivateとPublicは大きく拡大していくと予想しています。2026年には、TraditionalとPrivateとPublicはほぼ均衡になっており、それに伴いEntrprise IT Operetional Staffing Costsも半分程度に減少しています。
出所:Projected Enterprise Infrastructure Spend (Hardware, Software & Operational Staffing) from 2015 to 2026, $Billions.
http://wikibon.com/public-cloud-iaas-is-3-5x-the-size-of-true-private-cloud-adoption/
エンタープライズITインフラの費用は総じて減少が進む中、今後、プライベートクラウドとパブリッククラウドをエンタープライズITインフラの基盤に採用する動きが、さらに加速していくことが期待され、エンタープライズITのクラウド化に向けたクラウド事業者やSI/CI事業者のサービスやソリューション、提案アプローチなどにさらなる工夫が求められるようになるでしょう。