クラウドを構成する技術
クラウドを仕事で利用するにあたって、クラウドで採用されている技術を理解しておくことが大切となります。クラウドで採用されている技術には、仮想化、コンテナ、分散処理、データベース、ストレージなどの技術があり、これらの技術を抑えておくことで、クラウドのシステム構成を理解でき、導入や運用において役立ちます。
仮想化技術は、サーバーなどのハードウェアのリソース(たとえばCPU、メモリ、ストレージ)を抽象的(論理的)に扱い、ハードウェアのリソースを有効活用するための技術です。仮想化により、物理的なハードウェアの構成にかかわらず、たとえば、1台の物理サーバーを複数のサーバーで構成するといったように、仮想的に柔軟にサーバーやネットワーク、ストレージの構成を変更できることが大きなメリットです。
コンテナも仮想化技術の一つで、1つのOS環境でアプリケーションを実行するための領域(ユーザー空間であるコンテナ)を複数に分割して利用します。コンテナでは高速で起動や停止ができたり、他のクラウドへの移植性が高いといったメリットがあります。
分散処理は、大量のデータを複数のサーバーに分散して、同時並列で高速かつ効率的に処理する技術です。クラウドの場合は、大量データによる大規模な処理が必要とされる場合においても、価格を抑えて高速に処理できます。
また、大量のデータの分析処理や商品取引、ビッグデータやIoT(Internet of Things)など、利用目的に応じて、利用目的やデータの特性に応じて、RDB(Relational Database:リレーショナルデータベース)や「NoSQL」に代表されるさまざまなデータベース技術もクラウドサービスで利用されるようになっています。
そのほか、データやプログラムを保存する記録装置であるストレージやオープンソースのクラウド基盤や、運用管理、セキュリティなど技術など、さまざまな技術の組み合わせで構成されています。