ドローンの未来(自律飛行型ドローンの世界)
ドローンは、今後、さらに進化をとげて、ドローン自体が処理能力を高め、人工知能の機能を搭載し、障害物を避けるなどの周囲の危険を判断し、温度や湿度、高度、天候、風速、飛行エリアなどを計測して最適な飛行進路を判断し、安全に目的地まで飛行できるといったこともできるようになるでしょう。
また、複数のドローンが連携することで大量の荷物を運んだり、震災などの捜索において、複数のドローンが手分けをして、捜索にあたったりなど、チームプレーのノウハウをインプットして、ドローン同士が自律的に共同作業を進めていくといったことも可能になるかもしれません。
また、ドローンタクシーのように、信頼性や落下による危険性、法制度の問題など、検討すべき課題は多いかもしれませんが、人間を目的地まで乗せて行っていく世界も実現する日がくるかもしれません。実際に、「moovel lab」というシンク・タンクがアメリカのロサンゼルスで、飛行の実験レポートを公開しています。
現在、自動走行車の実現に向けて、さまざまな検討が進められていますが、これらの技術やノウハウをドローンにも適応させていければ、ドローンによる自動配送など、自律型ドローンを活用したビジネスはひろがりをみせるでしょう。
実際に、ドローンと人工知能を組み合わせた企業の取り組みも始まっています。 日本においては、ZMPとソニーモバイルコミュニケーションズが、ドローンと画像撮影とクラウドによる画像データ処理を組み合わせた産業用ソリューションを開発し提供するために協業することで合意し、2015年8月にこの事業を行う合弁会社「エアロセンス株式会社」の設立を予定していると発表しました(ニュースリリース)。
出所:ZMPニュースリリース 自律型VTOL(垂直離着陸)無人飛行機
http://www.zmp.co.jp/news/aerosensepressrelease?lang=jp
ZMPは2015年5月に、ディー・エヌ・エーと自動走行のノウハウを使い、無人タクシーの合弁会社「ロボットタクシー」の設立を発表しているように、自動走行に関してのノウハウを持っており、陸上から空へと事業領域を拡大しています。
新会社のエアロセンスでは、ZMPが持つ自動走行やロボット技術と、ソニーのカメラ、センシング、通信ネットワーク、ロボットの分野における技術を活かし、測量、調査、管理、点検などのトータルソリューションを開発し、2016年より、法人に向けにサービスの提供を開始する計画です。
2015年8月24日には、「エアロセンス」の事業戦略を発表しています(関連記事)。
ドローンを活用した未来の世界では、高度な人工知能を搭載し、鳥のように空を自由自在に飛び、人間を目的地に安全安心に運んでいってくれる日がくるなど、さまざまな可能性をもっているといえるでしょう。