「次世代社員」がやってきて、企業ITに発想の転換が求められる
就職戦線は非常に厳しい状況ではありますが、来年も新入社員が入社してきます。彼らは、小さい頃から携帯やインターネットを使いこなしてきた「デジタル・ネイティブ世代」です。mixiなどのソーシャルメディアを使いこなしてきた世代が、企業に入社し高い比率を示すようになった時には、社内で利用するサービスも次世代社員対応型にしていくことが求められるようになるでしょう。
日経コンピュータ(2009.12.9)に『「次世代社員がやってくる」 企業ITに発想の転換を迫る』という特集記事が組まれていました。「デジタル・ネイティブ世代」の能力を活用するためには、企業システムを構築する側も発想の転換が必要となるということが指摘されています。
企業向けサービスの対応についても一部紹介されています。
セールスフォースの場合は、企業向けSNSのような「Salesforce Chatter」を提供し、プロフィール機能を充実させ、さらには「Facebook」や「Twitter」との連携機能も備えています。2010年にも「Salesforce CRM」や「Force.com」に「Salesforce Chatter」を組み込む計画とのことです。
また、オラクルの場合は、直感的なユーザインターフェイスを提供する「Oracle Social CRM Applications」が紹介されています。SAPの場合は、「Twitter」や「Google Wave」などの新しいコミュニケーション基盤を企業システムに生かす研究をしており、Flash開発ツール「SAP Business Objects」を利用したTwitterとPowerpointをリアルタイムで連携するデモの紹介がされています。
各社の幹部が、異口同音に「GoogleのサービスやTwitter、iPhoneに馴染んでいる利用者をどれだけ取り込めるかが、勝負(成長のカギ)」と述べているように、「デジタル・ネイティブ」世代は、社員としても、消費者としても大きな影響を与えていくことになり、これらの世代を取り込む各社の戦略がこれからの成否を分けることになるのかもしれません。