総務省の公式ページがWeb2.0仕様になった!?
日本のICT国際競争力の低下が指摘されています。その中で特に教育や医療等の公共分野での遅れが目立っています。そして、昨年の9月に「今こそ官公庁のWebサイトの価値をもっと高めるべきでは?」等で述べさせていただきましたが、官公庁のホームページのウェブサイトの価値が企業のサイトと比べて低いのが現状です。
日本のICT政策の旗振り役となっている総務省は、4月21日、「総務省ホームページのリニューアルについて」を発表しました。ユーザーのニーズに応じたレイアウト変更やタブ機能の導入によるスペースの整理、マイリンクの導入を行うなど、見やすく、使い勝手のよいものに変更しています。特に、ユーザーのニーズに応じた“レイアウト変更”や“マイリンク”等の新たな機能は、霞が関の省庁として、現在唯一の取り組みとのことです。
「ご利用方法(PDF)」のページを見てみるとどうでしょうか? 先ほど紹介した“レイアウト変更”や“マイリンク”、そして“文字サイズ拡大機能”、“アクセスシビリティ開発支援ツール”等の機能が紹介され、総務省のお知らせも“一覧”、“報道資料”、“会議資料”、“開催案内他”とカテゴリごとに整理して閲覧することができます。
総務省のトップページは、コンテンツは全く違いますが、Yahoo! Japanのトップページのサイト設計とかなり似ている部分が見受けられます。また、“レイアウト変更”できる点は、MY Yahoo!のコンセプトを連想させます。
気になるのは、広報機能の強化ですが、“テロップの導入”や“重要なお知らせ・政策ズームアップの変更”等の機能を盛り込んだようですが、できればRSS機能を持たせたほうが良かったのではないかと感じています。多くのインターネットユーザはよりネットに氾濫する膨大な情報を収集するため、RSSを有効活用するケースが増えてきています。
現在、「メールマガジン」を提供していますが、次の日の真夜中に配信されるケースが多いため、できれば、新着情報が更新された時点でRSSにて確認できるほうがベターではないかと考えています。
その他、実際は難しいかと思いますが、各報道資料等に対して、“トラックバック”や“ブログを書く”等の機能があると、よりクチコミで広がりやすく、国民に理解される機会とチャネルが増えるのではないかと感じています。残念なのは総務省の記事がブロガー等で話題にされることが少なく、さらに発表された資料がソーシャルブックマークに登録される件数も他のニュースサイトに比べると私が見る限りではあまり多くはないという印象を持っています。
いずれにしても、「旧サイト(PDF)」と比較すると格段に見やすく、カスタマイズしやすいサイトになっているのは確かです。
この総務省の公式サイトのリニューアルが国民に広く知れ渡り、多くの国民に利用されるサイトになることが期待されるところです。