グーグルが目指すモバイル革命
先日、Googleが、NTTドコモとの提携を正式に発表しました。iモードでGoogleの検索やYouTubeの閲覧等が可能になります。今回の提携により、ドコモは100億円レベルの広告収入を早期に達成することを目標としています。
GoogleのシュミットCEOは1月25日の世界経済フォーラムで、モバイルWebがもたらす「とてつもない革命」について熱い期待を語っています(関連記事)。パソコンでは、Googleは大きな成功を納めていますが、モバイルの分野でもそのストーリーが来年にも再来する可能性が高いとしています。
Googleは、ここ最近モバイル分野に対して大きく舵取りをしており、マーケットからも注目をされています。Androidについては、モバイルの共通プラットフォームを目指し、一方では周波数の競売にも参加し、既存の通信事業者に対抗したオープンなワイヤレスネットワークを実現しようとしています。そして、「グーグルはリアル世界にも検索できる場を提供するのか?」でもご紹介させていただきましたが、ICタグの導入計画を検討し、人や所持品まで検索できる環境を目指しているようです。
これらのことから、Googleはネットの世界においてもリアルの世界においても、ユニバーサル検索(Universal
Search)の実現を目指し、そのために、モバイル分野に注力していくことを重要視していると思われます。
今回、ドコモはGoogleと正式契約を結んだ内容を見ると、Googleの検索画面等はiモード経由でドコモの管理下にあるということですが、よりオープンな環境が市場から強く要求されるようになれば、ドコモもその権利を手放さなければならない時期が来るのかもしれません。
Googleは、パソコンにおけるインターネットの成功実績とノウハウを武器に、モバイル分野にも広告ビジネスの拡大を見込み切り込もうとしています。Googleが描くモバイル革命は、我々のワークスタイルやライフスタイルに大きな変化をもたらすことになるのかもしれません。