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海外記事、ブログ、記事にならない情報について、ITmedia エンタープライズ海外記事担当から一言

米国では"虚偽ニュース"問題、日本ではWELQ。。。

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米大統領選後、「結果にはFacebookやGoogle検索結果に表示された虚偽ニュースの影響が大きい」という批判が出て、ザッカーバーグCEOは否定しましたが、Googleは「今後フェイクニュースが表示されないよう改善していく」と語りました

一方、日本ではDeNAの健康情報サイト「WELQ」がGoogleの検索結果の上位に表示されるけど、「えええ?」という怪しげな情報もあるということで問題になり、DeNAが確認すると発表しました。

実際に「肩こり」をGoogleで検索すると、たしかに上位3件までWELQでした。すごいSEO力ですね。(その上に広告が4件掲載されています。)かたこり.jpg

さすがに「幽霊が原因」という話はなくなってますが、画像がぜんぶGetty Imagesからの借り物なところが、内容も借り物なのかもなーと思わせます。

WELQの問題はGoogleにも責任がある、お勧めできない内容でもSEOさえがっつりしとけば上位に表示されるようなアルゴリズムにしとくのが悪い、という意見もあります。たぶん、もちろん、Googleは対策をたてようとしていると思います。でもこういうのっていたちごっこですよね。

Google検索の結果をクリックしてもらうことがお金儲けに直結する以上、どんなにアルゴリズムを改善してもそれをかいくぐる方法をみつけてクリック稼ぎを狙う人は後を絶たないでしょう。

「Webの情報はまるごと信用してはいけない」というのが一般常識になるといいんですが。今回のWELQの騒動も、アイティメディアなど、ネットメディアでは大きく取り上げられましたが、テレビのニュースなどではあまり見た覚えがないです。検索はどんどん身近になるのに、その信頼性のなさについてはまだ常識になっていない、今は過渡期なのかもしれません。

自分が信用している情報源(人とかニュースサイトとか)で裏を取る習慣を持つだけでもだいぶ違いますが、そうしてばかりいるとフィルターバブルにすっぽりくるまってしまいそうで、それはそれで偏りそうです。

この話、オチも結論もないです。困りましたねー、というだけです。ごめんなさい。

【追記】11月29日午後9時、「肩こり」のGoogle検索結果が激変しました。広告が表示されなくなり、WELQの記事はトップの1本だけ(だと思う)になりました。このトップの1本はWELQの「すぐにできる肩こり解消ストレッチ方法とは?」ではありますが、クリックすると「WELQの全記事の非公開化について」というページに飛びます(こちらの記事)。

【追記2】12月1日、WELQ運営のDeNAはWELQを含む8メディアを閉鎖しました。あと、このブログはアイティメディアの初出の記事のまねっこでwelqと記載していましたが、WELQに修正しました。

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