Microsoft、「Windows 10を2018年までに10億台で稼働させる」が無理そうと認める
Microsoftが、2018年までにWindows 10を10億台で稼働させるという目標が無理そうだと正式に認めました。我らがMicrosoftウォッチャー、ZDNetのメアリー・ジョー・フォリー女史が言質を取りました。「2018年まで、よりもうちょっと時間かかりそうです」と。
あれは昨年4月のこと。Microsoftのテリー・マイヤーソンさん(分かりにくいブログで私たちを困らせる偉い人)が公式ブログで、「2~3年中に10億台の端末でWindows 10が稼働するようになる」という"大胆な目標(bold goal)"を掲げました。
ちなみにわりと調子の良かったWindows 7は2009年のリリースで、3年後の2012年に累計6億3000万ライセンス(OEM含む)が売れたという公式発表です。
PCの出荷がずーっと減少している中、まことに大胆な目標だなと思いました。でも、マイヤーソンさんの心づもりとしては、PCだけじゃなくて、Windows 10はいろんな端末で稼働するんだもんね、全部合わせて10億台だもんね、ということで勝算が大いにあったんでしょう。
誤算の最も大きな要因はWindows Phoneの不調でしょう。目標を掲げた時点では、まだLumiaで戦う気まんまんでした。でも、今年の5月にLumia関連で大規模リストラという状況に。マイヤーソンさんはスマートフォンから撤退はしない、新端末も開発してる、と言っていますが、その新端末(Surface Phoneといううわさも)が出るのは2017年以降とみられています。
Windows 7/8.1からの無償アップグレードが(一部のユーザーにとって)強引だったのも大胆な目標達成のためだったんだろうと思うんですが、頑なに拒否したユーザー数が想定より多かったかも。
HoloLensの製品版が今年のホリデーシーズンに発売されたら少し貢献しそうですが、それはコンテンツ次第だし(そもそも発売時期はまだ不明)。
そうは言っても、現段階でWindows 10稼働端末は3億5000万台という発表で、これは歴代Windowsで最速です。2018年までは無理にしても、10億台はそのうち達成できそう。
慣れればWindows 7よりいいところはたくさんあるし。もうすぐ来るアニバーサリーアップデートでもっと便利になりそうなのが楽しみです。