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「弱いつながり──検索ワードを探す旅」(おもしろかった)

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ぽこっと時間ができたので、気になっていた東浩紀「弱いつながり──検索ワードを探す旅」を読みました。Kindle版だと思いついてすぐに読み始められるのが嬉しいです(紙より400円安いし)。

「Googleが予測できない言葉を手に入れよ!」というコピーもちょっと挑発的。

「存在論的、郵便的」や「郵便的不安たち」よりずっと読みやすく、(理解できたかどうかは別として)1時間で読めちゃって、しかも考えるヒントがいっぱい。

「弱いつながり」というのは、がちがちに隙間のないつながり(=強いつながり)の反対、ということで、人間には強いつながりとは別に弱いつながりも必要(強いつながりの中にだけ身をおいていると、視野が固定されてしまうということだと思います)。でも、ソーシャルネットワークが普及したことで強いつながりばかりが強化されてきている。

情報源はTwitterのタイムラインと、ニュースアプリが選んでくれたニュースの見出しだけ、という日常では、偶然の出会いは減ります。Googleにログインしたまま検索していると自分用に最適化された検索結果が出てくるので、こちらでも偶然の出会いは減っています(私はいつもChromeでログインして検索しているんですが、たまに同じキーワードをシークレットウィンドウで検索してみるとかなり違って面白いです)。

言われてみれば当たり前なんですけど、インターネットにいくら情報があふれていても、それにたどりつくための検索ワードを思いつくかどうかは本人次第。強いつながりの中に安住していると、どんどん世界は狭まります。サブタイトルの「検索ワードを探す旅」は、そんな状況を打破するには旅(というか観光)しよう、ということです。

もちろん、強いつながりを否定しているのではなく、強いつながりを強化するためにも弱いつながりが必要だという逆説的なお話です。

うーん、うまく言えないけど、面白かったのでお勧めですー。

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