Facebookの投稿を何人が見たかは知らない方が幸せだと思うけど、選ぶチャンスは与えてもいいのでは。
先週、スタンフォード大学コンピュータ科学学部とFacebookが共同で「Facebookのユーザーは自分の聴衆(投稿を見た人)を実際よりとても少なく見積もる傾向がある」という調査結果を発表(リンク先はPDFです)しました。
考えられる理由の1つとして、人は、実際についた「いいね!」やコメントの数から見た人全体の数を見積もるから、というのが挙げられています。人といふものは、これしか「いいね!」がないってことは、投稿がニュースフィードに埋もれちゃって見損なっちゃった人が多いってことだよね、と思いたがるということ。心理学用語の「認知的不協和」というやつと折り合いをつけようとするわけです。
この論文について、BuzzFeedが「The Number Facebook Doesn't Want You To See(Facebookがあなたに見せたくない数字)」というタイトルの記事を掲載。Facebookが広告主には投稿を見た人の数を教えてるのにユーザーには見せないことをちょっと責めてるような論調です。正直言って、なんで責めてるんだかよく分からないんだけど。
だって、見た人の数を知らなければ、お昼に食べたラーメンの写真に「いいね!」が3つついたら嬉しいけど、それが実際に見た100人中の3人だけだった、と分かったらちょっと悲しいし、モチベーションが下がりそう。知らない方が幸せなことって、あると思う。
だけど、中には自分のブランディング目的でFacebookをやっている人もいるので、そういう人はFacebookページと同じように実際に見た人の数も知りたいはず。だから、オプションで見た人の数も表示できるようにすればいいのに、とは思います。
Facebookの中の人、ラース・バックストロムさんはBuzzFeedに反論して、「別に隠してるわけじゃなくて、投稿を見た人の数も表示するテストをしたけど、その結果、人が知りたいのは“誰が”自分の投稿に関心を持ってくれたかであって、見た人の数じゃないという結論に達した」から表示していないし、「もし見た人の数が知りたいというフィードバックが大量にあれば対応するけど全然ない」と言ってます。
フィードバックが大量にあれば検討するらしい。
そういえばニュースフィードの表示が独自ランキングとフィルタリングに基づく「ハイライト」だけになった後、また「最新情報」として時系列表示も選べるようになったのは、フィードバックを反映してのことだったと思います(ちょっとうろおぼえですが)。
バックストロムさん、ハイライト表示についても、「時系列表示にすると明らかに読まれる数もいいね!の数も減る」と主張してます。そうかもしれないけど、たまに「最新情報」にするとずっと見えていなかった友だちが結構投稿しているのが分かったりしたことがあるので、やっぱり両方選べる方がいい。欲を言えば、デフォルトで「最新情報」にできるようにしもしてほしい。そうするとニュースフィード内には広告が表示されなくなるはずだから、それはできるようにならないだろうけど。