著作権侵害検知ツールが凄すぎてUstが残念なことに(ヒューゴー賞授賞式)
なんだかSFみたいだな、と思ったので記事にしたんですけどね、「Ustreamのヒューゴー賞授賞式生中継が中断 原因は著作権侵害検出ツール」という話。
ホテルの大宴会場で開催されたヒューゴー賞の授賞式のライブ中継で、BBCの人気TVドラマシリーズ「ドクター・フー」の1エピソードが短編映像賞を受賞したので、それが会場で流れたらしいんです。そしたらば、数分後そのエピソードの脚本を書いたニール・ゲイマンが受賞のヨロコビをスピーチしている最中にぷつっと中継が切れて、画面には「Worldcon banned due to copyright infringement」という文字が(Worldcon、つまり世界SF大会はヒューゴー賞の主催者)。
視聴していたSF者の方々はTwitterで大騒ぎ。もちろんワールドコンもBBCも、著作権侵害だといって中継を切ったわけではありませんでしたが、すぐには説明がなかったので(Ustreamの中の人は大慌てでなんとかしようとしていたらしい)。
Ustreamの説明によると、著作権侵害検知に使っていたサードパーティー(Vobile)製のツールが、「あっドクター・フーだ。だめだよーこれは著作権がある映像だよー」と判断し、切っちゃったそうです。いや、でも、Vobileは悪くない。判断は正しい。つか、すごいなぁというレベルです。
問題は、こういうツールに判断を一任していた人間にあると思います。最終的には人間が目で見て判断しないと、まだしばらくはこういう事故が起きそうです(Ustreamは事故を起こさないように調整する(キャリブレーションする)と言ってます)。
「プロメテウス」のデヴィッド様くらい精巧なアンドロイドでもやはり人間とはちょっと違う(だからこそ一番人間的だったりすることもありますが)んですから、まだしばらくは人間の需要がありそうです。
実際に会場で流れたのがどのシーンかは分かりませんが、下にそのエピソードの1シーンを貼っておきます。