タブレットで撮影はしないでしょ、というAmazonの割り切り
Amazonの新しいタブレット、出ましたね。
ベゾスCEOが「Kindleはガジェットではなくサービス」と言っているように、サービスあってのKindleだし、他のタブレットとスペックを比較することには意味がないかもしれませんが、第3世代iPadより画面はちょっと狭いけど、85グラム軽くて230ドル(約1万8000円)安い(「Kindle Fire HD 8.9"」とiPadの32GバイトWi-Fiモデルでの比較)のは、ガジェット好きじゃない普通の人にとっては魅力的。
そのうちiSuppliが恒例の原価推測を出してくれると思いますが、Kindle Fire同様に、かなり原価割れしているのでしょう。
タブレットはAmazonのコンテンツの売り上げを伸ばすための道具だから、原価割れしていてもいいんです。電子書籍を読みやすくするための技術にはお金を惜しまないけど(読みやすければたくさん本を読みたくなるから)、ガジェットとして魅力的にすることはあまり考えていないっぽい。
Kindle Fireよりもメール機能やWebブラウザ(Silk)を改良したのは、あれもこれもと欲張ったというより、ユーザーがタブレットとしてはこれ1台持っていれば済むようにという配慮だと思います。Skypeがプリインストールされていてビデオチャットできる、というのはちょっと驚きましたが。
驚いたといえば、カメラがビデオチャット用のフロントカメラだけというのにもちょっとびっくり。コスト削減が主目的でしょうけど、ユーザー層とその利用方法をよく考えていると思います。確かに、(普通の人だったら)大きなタブレットを掲げてまで撮影することはあまりなさそうです。(私の周囲の人はよく撮影してますけど、普通の人じゃないし。)
今回の発表で、日本に来るのはかなり先になるなぁということも分かりました。Kindle Fireがコンテンツを載せる道具である以上、購入できるコンテンツ(映画も含む)が充実しないかぎり、ベゾスさんはゴーサインを出さないでしょうから。日本の出版業界も大変だと思いますが、早くKindleシリーズで日本語の書籍を読みたいなぁ。