B2Bマーケティング向けSaaS・アプリケーションサービス【リード育成編】
前回【リード獲得編】、
今回は【リード育成編(Nurturing)】としておきながら、
「獲得から育成までの導線を切らさないことが大事」と私も日々思っているように、
その導線が考慮されているツールも多くなっているなあ、と感じております。
なので、実際にはそのようにカテゴリーを分けて語られていないと思いますが、
購読の便宜上いったん分けて紹介をしております。
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■リード育成(Nurturing)■
○サイト来訪企業・企業内個人解析サービス
『シナプス』 (株式会社ITコミュニケーションズ)
→案内ページ
*サイト来訪の企業名をIPアドレスから逆引きしていくサービスは、前回紹介しましたが、
こちらはそれにプラスして、
一度CV等の登録をした方については個人名でサイト来訪を知らせるサービスです。
購買検討期間の長いB2B商材は、見込み顧客へのアプローチにおいて、
やみくもに電話や訪問を繰り返すのではなく、
“サイトに来訪されたタイミング”を見計らってソフトなアプローチをすると効果的です。
○Webサイト閲覧行動可視化
『Ashiato』 (ブリッジインターナショナル株式会社)
→案内ページ
*「シナプス」にも考え方は近いですが、AshiatoはSalesforce専用のアドオンツールで、
メルマガ配信の際にSalesforceCRMのリード等に入っている顧客IDを埋め込んだ
URLを送付し、それをクリックした顧客のこれから先と今までのサイト来訪や
サイト内での導線をSalesforceに表示をしてくれるサービスです。
(説明が上手く出来ているか不安ですが、SalesforceでB2Bや長期商談などの
顧客管理をしている企業には非常に便利です。弊社も導入しています)
○セミナー受付・管理システム
『SmartSeminar』 (株式会社シャノン)
→案内ページ
*B2Bサービスの場合、多くのリード獲得を“セミナーへの参加”
という形で獲得していると思います。
そのセミナーへの登録やその後のフォロー、またコンテンツ管理や会場セッティングなど、
運営事務局がセミナーに関する業務で必要な様々な機能を搭載しています。
フェーズというよりも、シーンにフォーカスしておりセミナーを多く開催していたり、
少人数で運営しているような企業には便利だと思います。
また、リード管理などはSalesforceで行っている企業のために、Salesforceとの連携もしています。
○オンラインセミナー配信・管理システム
『Webinar』 (株式会社Jストリーム)
→案内ページ
*オンラインセミナーの事を最近「Webinar」(Web+セミナー)と呼ぶ事が多いですが、
実は既に約5年前にJストリームさんがこれを商標で取得しているそうです。
なので、こうしたオンラインセミナーを簡単に「Webinar」と呼べるのはこのツールのみ。
B2Bでは、リアルなセミナーに呼び込んでリードを獲得する手法は古くからありますが、
最近では、オラクルやSalesforceやオムニチュアなど外資系ITサービスを中心に
オンラインセミナーが増えてきています。
弊社もこのシステムを導入し半年間運営しました。収穫はたくさんありましたが、
配信企業側の手間や慣れ、みたいなところにまだ課題は感じました。
『nice to meet youーSeminar』 (株式会社ブイキューブ)
→案内ページ
*こちらもオンライン動画に強いブイキューブさんが手がけるサービス。
TV会議のようなソリューションからの発展系として、ニーズを反映して出来たそうです。
リアルタイム開催の場合、参加者へのアンケートを取れたり、チャットで回答が出来たりと
リアルとWebセミナーの特徴を活かしたつくりが面白いです。
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前回からざっと、B2Bマーケティングに活用できるITツールをご紹介しましたが、
大事なポイントはやはり、導入するマーケティングセクションや営業セクションが、
これらツールを業務のどこの部分最適なのかもしくはどこに効かせるのか、
などを自らも周囲に対しても理解して活用することが重要だと思います。
また、今回は各社ごとの各サービスをご紹介しましたが、
“顧客DBであればSalesforce”“行動分析であればGoogleAnalytics”などと連携出来るかどうか、
というのも今後のマーケティング系ツールでは肝になるかもしれません。
また、その連携が、ユーザーにとって本当に意味のある使いやすい連携であるか、
が最も重要な訳ですが、弊社のサービスも含めて残念ながら、
なかなかB2Bの理想的なマーケティングツールが無いのが現状です。
単なる連合を組んでもあまり意味はないですが、各社の強みや特色を活かした、
ユーザーにとっても便利でクールなツールが出来るのであれば、
“会社として”というよりも個人の意思として何とかそういうものを創りたいと思っています。