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「Delphi / C++Builder Starter Edition」のIndyライセンスって何?

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昨日、DelphiとC++Builderのエントリーエディション「Delphi Starter」と「C++Builder Starter」を発表しました。エンバカデロないしは他社の開発ツールを持っている方であれば有償/無償を問わず、税別¥14,000のアップグレード価格で購入できるので、実質¥14,000で、DelphiやC++Buidlerが使える、という製品ということになります。

これまで、商用開発不可のエントリーエディション「Personal」や、機能拡張に制限を設けていた「Turbo」など、有償、無償のいろいろな試みをしてきました。

ツールを無料で提供するという取り組みは、ユーザーには歓迎されるかもしれませんが、ツールの供給そのものをビジネスとしているメーカーにとっては、なかなかできることではありません。多くのプラットフォームベンダーが、自社のプラットフォームに囲い込むことを目的として、無料のツールを提供しているのはご存知のとおり。ツールの供給によって、別のところで収益が上がるモデルがあれば、これも成り立つのでしょう。ただ、現時点で、我々のような独立系ツールベンダーでは、その方法を発見していません。

今回のStarter Editionでは、最善の解決策かどうか分かりませんが、「Indyライセンス」と呼ばれる方法を試みています。Q&Aには以下のようにあります。

Starterエディションのライセンスはどのようなものですか?
Starter エディションのライセンスモデルは、「Indie」ライセンスまたは「インディペンデントデベロッパースタイル」ライセンスと呼ばれるものです。音楽や映画業界で言うところの「インディーズ」をイメージしてください。「Indie」ライセンスは、特別な商用ライセンスで、フリーウェア、オープンソース、限定的な「収益」を上げる商業用の利用が許諾されます。ライセンスは、趣味のプログラマ、学生、フリーランスなどの方が、大きな初期投資をすることなく、収益を上げる商用を含めたアプリケーションの開発や配布を始められるように考えられています。このライセンスモデルは、音楽や書籍の自費出版のモデルを参考に作られ、ゲームやモバイル開発ツール市場で普及してきています。

ソフトウェアの開発で収益を上げるか上げないかは、難しい線引きだと思います。これまでのPersonalでは、そこがネックとなって、ビジネス用途とパーソナル用途が完全に分断されてしまったように思います。

Starter Editionでは、商用開発OKだけれども、年間約8万円~9万円ぐらい(1,000 USドル)の収益を上げたら、上位エディションに移行してください、というライセンスになっています。それと、ひとつのサブネットで5名までしか使えない、という制約もあります。これは、6名以上の規模で使う企業であれば、すでにそれなりの規模なので、同じく上位エディションに移行してください、ということです。

少し前のデベロッパーキャンプで、Michael Swindellが、開発環境からツールやプラグイン、コンポーネントなどを検索して、購入、即使用できる(インストールなしで!)環境を提供する構想を紹介していました。

これまで、個人で開発してきたDelphi/C++Builder用のプラグインやコンポーネントは、自身のWebサイトやフリーウェア/シェアウェアを供給するサイトに掲載してダウンロードしてもらう以外、訴求する方法がありませんでした。Michaelの構想が実現すれば、一番のユーザーであるDelphi/C++Builderを使っている人のまさにその環境で、これらのソフトウェアを紹介できます。

このときにも、Starterは参入障壁を下げるエディションとして機能するのではないかと思います。

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