グレードアップを続けるWebセミナーの運用形態
Webセミナーの活用を始めて数ヶ月、その間、いくつかの課題、可能性などを発見してきました。現在は、そのいくつかを採り入れて、若干改善された運用でのWebセミナーを実施しており、本日10月8日も、夕方18時より、「Delphi/C++Builder 2010 新バージョン概要」というプログラムを実施します。
ということで、このタイミングで、改善点や今後の可能性についてまとめてみようと思います。
開始前の画像・音声
Webセミナーには、セミナー開始の30分前から接続可能です。早めに入っておいたほうが、接続トラブルなどがあっても、事前に対処できるためいいわけです。とはいえ、画像、音声ともに開始前から流しておかないとチェックにならないため、諸注意のスライドやBGMを流すなどして事前チェックが可能なようにしています。
スタート時の音楽
別になくてもいいのですが、なんとなく始まりますというのは、講師にとってもやりにくく、「えー、それでははじめます」みたいなスタートだと、ダラダラ感が出てしまいます。なんといっても、聴衆もいないので、テンションを高めることが難しい!そこで、講師のためにも、そして開始前のBGMから、始まるよ!というアラートを聞き手に伝えるためにも、オープニングミュージックを導入してみました。
ミキサーを導入
音声の話ばっかりで恐縮ですが、前からあったほうがいいなと思っていたのが、アナログミキサーです。Webセミナーは、基本的にPCのマイクINから音声を取って、これを配信していますが、通常はスピーカーのヘッドセットです。でも、BGMを入れようとしたり、音量のコントロールなどをちゃんとやろうとすると、具合が悪く、簡単でもいいからミキサーがあればいいなと思っていたのでした。
ネットで調べたところ、1万円ぐらいでPodcast用のスターターキット(アナログミキサー、マイク、ヘッドホン、USBインターフェイスのセット)があったので購入してみました。非常に簡素なものですが(そしてヘッドホンはなんちゃってな感じですが)、Webセミナーぐらいの用途には十分。音質も格段によくなったように感じます。
今回のWebセミナーは、講師ひとりの音声だけですが、複数名でのセミナー、聴衆ありのセミナー、さらには、電話を通した会話の音声などをミックスして配信することもできます。特に最後のパターンは、海外からのプレゼンをリアルタイムで日本で通訳して、通訳音声と(ちょっと小さめで)英語音声を同時配信するなんて方法も可能になるので、今後実施形態の選択肢が広がります。
セミナーは、小さな会議室から配信しているのですが、機材的にはプチスタジオのようです。
質問のフォロー
Webセミナーがビデオと違うのは、リアルタイム性です。その場で、疑問が生じたらすぐに質問できるのがいいところです。質問は、WebセミナーのQ&A機能を使って、テキストで投げます。とはいえ、講師は自分のプレゼンに集中しているので、あまり質問のフォローにまで気が回りません。そこで、アシスタントが質問内容をボードに書き出し、プレゼンを中断させずに、適切なタイミングで質問に回答してもらうようにします。講師のしゃべりがとまってしまうと放送事故のようになってしまうので、カンペは重要ですね。
やっぱりデモですよね
Webセミナーのいいところは、講師のデスクトップを非常にクリアな画像で共有できることです。そうすると、やはりPowerPointのプレゼンだけ、というのではなく、じっくりデモを見せるべきでしょう。ただ、画面の再描画は、負荷を与えますから、マウスカーソルがあっちこっち行って目的の機能を探し回ったり、ダイアログボックスを開いたり閉じたり、という試行錯誤の操作は厳禁。通常のデモよりも、入念なリハーサルが必要になります。
今回は、タッチコンピューティングのデモもあるので、ちょっとだけWebカメラからの映像も配信します。こちらはそれほど鮮明ではないので、イメージを掴んでもらうだけですね。
お知らせテロップ機能がほしい
設定ミスなどで音声トラブルにあっている方にアドバイスするすべは、画像、テキストしかありません。音声トラブル中の人に音声でアドバイスというのはちょっと変ですね(実際やっていましたけど)。そこでほしい機能は、テロップを流す機能です。デモを中断せずに、なんらかのメッセージが流せれば、メッセージ伝達手段としてはかなり有効ですよね。画面上に何かメッセージを出せばよいだけなので、解決策はそれほど難しくはないでしょう。
リアルタイム性のその他のヒント
最近はやってないのですが、以前米国本社では、Nick HodgesのDelphi Hourという番組を毎週ネットで配信していました。新バージョンのアップデート情報などを紹介したり、特定の機能について掘り下げたりしていましたが、ときどきパートナーやユーザーのインタビューがあり、電話やSkypeで会話していました。Webセミナーでも、そういった会話の機会があっても面白いのかなと思います。このような双方向コミュニケーションの機会を定例化すると、単発の情報発信ではなく、リピーターを期待した情報発信チャンネルとして成長させることもできるのではないかと思います。