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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

フィールドテストで行われているユーザー参加型の仕様策定

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CodeGearでは、ここ数年、製品ロードマップをCDNに公開して、ユーザーの皆さんの指標となるような情報提供に努めています。もっとも、この情報は、将来の計画に関わる情報ということで、必ず、

この情報は、現時点でのCodeGearの製品の方向性の概略を説明したもので、この情報に依存した製品購入の決定をされないようにご注意ください。将来の開発、製品機能や特徴のリリースやそのタイミングについては、予告なく変更される場合があります。


という断り書きがあります。
これはかつて将来の計画で売上計上したエンロン事件に由来するSOX法の関係しています。

さて、こうしたロードマップは、製品の使用状況や関連する技術のトレンド、将来性などを勘案して、技術的な実現性を織り込みながら作成します。これには、ほぼ年に1回実施しているユーザー調査や、さまざまなフィードバックも影響します。

しかし、ロードマップはあくまでもビッグピクチャーであり、詳細を実装していく中では、より細かな議論や決定が必要になります。こうした検討は、社内だけで密かに行われているかというと、そんなことはなく、実は、コアのユーザーコミュニティが、積極的に関与しています。

現在実施しているフィールドテストは、その中心的な場であり、開発中の製品をテストしてバグレポートをするという以上に、製品の仕様策定、細かな技術実装の落としどころを調整するような活動が重要な位置を占めています。製品仕様の決定は、開発のある程度早い時期に行われますから、最終的な製品のカタチが決まらない早期段階こそが、積極的な議論を展開するチャンスなのです。

日本のユーザーの皆さんも、今回このフィールドテストへの参加を開始しています。世界各国のユーザーによって、すでにさまざまな議論が展開されていますので、そこに参入していくのはなかなか大変だと思います。しかし、CodeGearが進めているこのようなユーザー参加型の製品開発のスキームに、日本のユーザーの方がうまく加わっていただければ、日本市場に応える製品作りが前進すると考えています。

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