ラリってギロチン、妖怪が踊る音楽が結婚式場のBGMってどうよ
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そういえば、先日の自社イベントは、いわゆる結婚式場を借りたのだが、普通はけっして気になることない、会話をじゃましないはずの小音量で流れるBGMが、個人的に極めて気になるという事態に遭遇した。そう、偶然にも、次回の演奏会で取り上げるベルリオーズの『幻想交響曲』だったのだ。
2楽章のワルツなど、ほかのBGMにまぎれても、あまり気にならない箇所もある。だが、全般的に突然激しく興奮したり、プツンと切れてしまったりと、結婚式場のBGMとしては、あまり適切ではないような展開ばかりだ。そもそも、「幻想」とか「ファンタジー」とかいうと、何か甘いムードを想起してしまうかもしれないが、もともと、今で言うところのストーカーまがいの溺愛から生まれたような曲だ。「幻想」というのも、アヘンを吸って自殺未遂したあげくに見る「妄想」であって、『妄想交響曲』といってしまってもいいくらいだ。
さすがに会場では、1、2楽章しか流していなかったが、この曲、後半は恋人を殺してギロチンで処刑され、その葬儀に妖怪が現れて踊るという展開だ。まあ、この日はITイベントだったからいいけれど、結婚式で流す曲じゃないよな、と。
それとも、現実世界では結婚までたどり着いたことまで深読みした、粋な選曲だろうか。
この日は、開場準備しながらも、冒頭の速いフレーズをつい口ずさんでしまった。恐ろしい習性である。
オケの方は、先日演奏会が終わって、現在はいちおうオフなのだけれど、うっかり仕事中にイメトレをしてしまったわけだ。
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