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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

「2008年を語る」はメッセージ発信の好機

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本ブログも、2008年初投稿。仕事始めとともに、ブログもスタートです。とはいえ、年始だから今年の抱負とかいうほどエンジンがあったまっておりません。ということで、まずは、自分の2008年を語るのではなく、「2008年を語る」ことのマーケティング機会について。

毎年同じことを経験していながら、年が変わった瞬間からのお祭りムードには独特のものを感じます。年末あれほどバタバタしていたのに、カレンダーを1枚めくっただけで、突然長期的な視点でビジョンを語り始めたりします。年末ぎりぎりの、あのこまごまとした仕事はどこへ行ってしまったのでしょう。

現実世界では、正月ムードも最初だけで、あとはいつもどおりの日常が待っています。しかし、メディアの世界では、1ヶ月近く、「年始」で引っ張ります。

実はこの「年始」というのは、よいメッセージ発信の機会です。製品中心でビジネスを展開している企業の多くは、製品そのものをニュースで取り上げられることはあっても、なかなか会社全体を取り上げてもらえることはありません。それがなぜか、年始に限っては、特定の製品ではなく、「会社」として、1年の抱負や展望を語ることを求められます。

過去に何度か、社長の新春インタビュー取材というものに立ち会いました。質問はいろいろですが、必ず、旧年を振り返り、新しい年にどのように展開していくかを聞かれます。つまりは、これまでの実績、経験をしっかり分析、反省し、それをどのように活かして次に進むか、これをしっかり発信できるかどうか、ということが問われているのです。

これはこれでなかなか難しく、なにもPRレベルの問題だけでなく、会社として、経営としてどうあるか、という問題でもあるので、実は非常に会社の展望が見透かされる恐れがあることなのです。たかが新春インタビューとあなどってはいけないのです。

しかし一方、こうした問題にしっかり対処しているのであれば、逆にそれは、大変よいメッセージ発信の機会です。見方を変えれば、新春インタビューの依頼が来たときに、「よし」と思うか「困った」と思うかは、会社の展望度を測るよいバロメーターなのかもしれません。

でも、たいていの新春インタビュー取材は年末に終わっているので、このブログエントリは来年まで役に立ちませんかね。

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