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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

CodeGearのRuby開発環境 - オープンフレームワークの上でのベネフィット提供という挑戦

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さて、本日は、Ruby開発環境について。

Rubyは、2007年日経BP技術賞大賞にRubyが選ばれるなど、世界に通用する国産言語として、非常に高い注目を集めています。欧米ではどうかというと、Ruby on Railsの存在が大きく、Railsの注目度イコールRubyフィーバーに結びついているように感じます。CodeGearがRuby開発環境に手をつけた理由も、このRailsの存在が大きかったと思います。つまり、RubyとともにRuby on Railsを使って、データベースを利用したWebアプリケーションを開発するという点にフォーカスしています。

実はこの点が、最近発売したDelphi for PHPとは大きく異なるスタンスです。Ruby on Railsは、ある意味フルセットのフレームワークであり、しかも、Railsを利用するという前提でRubyに注目が集まっている以上、これを差し置いて独自のフレームワーク(例えばVCL for Rubyとか?)を提供するという戦略は考えられなかったと思います。

一方、そのような前提がある場合、ツールがもたらすベネフィットをどこに求めるかというのは、難しい問題になります。つまり、ツール独自のフレームワークが革新的な機能を提供するのではなく、広く使われるオープンなフレームワークの上で勝負しなければならないからです。

もちろん、独自仕様で本家よりも簡単で分かりやすいものを出していくのもひとつの選択肢です。しかし、それではRubyおよびRailsの市場にコミットするのとは違うことですし、オープンテクノロジーのメリットが損なわれてしまいます。ツールとしては、オープンのなかで勝負しながら、独自のメリットをどれだけ出せるかという辛い戦いを強いられるわけです。

CodeGearのRuby開発環境は、まだ開発中で発展途上なのですが、このような点を理解して、決してRubyの亜流にはならないように、設計されているように感じます。また、これまでRuby on Ralisをバリバリ使ってきた、コマンドライン指向の開発との共存も可能なように、コマンドライン指向の機能もIDEに取り込んでいます。

ツールによってもたらされる分かりやすさ、簡単さという部分は、市場そのものを広げる、という意味でも重要です。ツールがどのようなエリアを簡単にできるのか、またするべきなのか。Rubyがそもそも、言語自身のシンプルさのイメージから注目され育ってきた経緯を見ると、実際、どのようなところに人々が期待をしているのか、興味のあるところです。

CodeGearのRuby開発環境は、6月5日の「第5回 CodeGearデベロッパーキャンプ」で日本初公開します。このイベントには、まつもとゆきひろ氏にも登場していただけるようになったので、まつもと氏には、Ruby作者として、また、既存のRuby市場の声を聞く立場にある人としてのご意見を伺ってみたいです。また、同時に、日本の開発者の皆さんの声も、日米市場のギャップを埋める意味でも、大変参考になるのではないかと期待しています。

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RubyIDE

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