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アカデミックのロジックとビジネスの英知から価値をつくる

「パーツ」としての組込みソフトウェア

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ERP推進フォーラム主催の経営革新サミット2006に顔を出しています。
懐かしいお顔を沢山拝見しました。お招き頂きありがとうございました。
 
初日(6/15)に行われた三井物産戦略研究所の寺島所長が基調講演(時代潮流と経営革新)の中で、
「川上インフレ川下デフレ(素材型企業の復権)」ということが語られていました。
企業物価指数の推移を背景にしたお話です。下記が、その数値です。
2000年を100とした時の企業物価指数
2005年12月 素材原料:158.9  中間財:105.7 最終財 91.7
2006年 04月 素材原料:168.1  中間財:108.1 最終財 91.5
どうでしょうか? 構造不況と言われていた鉄鋼などが絶好調な一方、家電などの消費財が猛烈な
低価格化圧力を受けている、ということがこういうことなのか、と思わせる数値だと思います。

さて、組込みソフトウェアはどこに位置するのでしょうか?
どうも中間財を最終財に仕立て上げる途中にあるような気がします。しかも、最終財を構成する
「パーツ」として。当然、猛烈な低価格化圧力を受けるわけです。
これに対処するための行動をとらねばなりませんが、最終的には「パーツ」であることから脱却
するしかないのでしょう。

それにしても、「経営」に直結することで、価格低下圧力が少しでも弱そうな
業務系ソフトウェアの世界は、ちょっとだけ羨ましいかな。
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