不確かな情報をどう伝えるか、そもそも伝えないのか
事実と解釈を分けて考えられるようになると、コミュニケーションが楽になるものだ。
*************全体会議の話から*****************
小5息子のサッカーチームの役員をしていますが、週末の予定がその週の水曜日にならないと決まりません。
主な理由は、組織の階層が幾重にもあり、上部の組織が予定を決めないとその下の組織が日程を決められないからです。(全国大会の予選にXX区大会の試合を重ねるわけにはいきません。)
それは土日の予定がびっしりつまりがちな私にとって、大変フラストレーションのたまるものです。
さて、役員になって、組織のグラウンドの予約状況がわかるようになりました。
と言うことは、この日に試合がありそう、この日には試合がなさそう、と言うことがわかります。
私にとってはこの情報はありがたく、早速予定に組み込みました。
この情報をチームに公開しようかと提案したところ、色々な考え方があることがわかりました。
将来変わるかもしれない予定を公開すると、いくらそれが仮であると伝えても、不満につながることがあったとのこと。
そう言えば、小学校に息子が上がったときに、入学してから出ないと学校行事がわからないので面食らいました。先生に事前に情報をだしてもらえないか問い合わせたところ、「毎年だいたいこういう予定、と言うのは決まっているが、確定ではない。以前確定ではない情報を、目安として公開したら、それをベースに家族旅行を組んだ家庭があった。
しかし、その後、学校の予定が代わり、日をずらしたら、『旅行の計画を入れてたのに』と電話がかかってきたとのこと。強いクレームというほどではなかったが、そう言うことを言われると、情報を出さない方が無難、ということになる」そうです。
さもありなん。
私たちも、仕事で似たようなことがおきます。目安と思っておおよそのスケジュールを伝えて、喜ばれることもありますし、確定したときに再度伝えたら前回言ったことと違うと言われ、不確定な情報を流さなければ良かったと思うこともあります。
どうして起こるのか?
それは同じ情報を提示されても、人によって解釈や期待値が違うからです。すなわち、人間は同じ事実をつき出されても自分に都合のよいように解釈してしまうからです。
先程の例で言えば、旅行に行きたい人は旅行に行くための日程を探しているので、学校から出された情報が変更になるリスクを過小評価します。
いくら仮の予定だと言われても。頭では仮のスケジュールだとわかっていても、キャンセル費用もかかるだろうし、感情的に許せないこともあるでしょうね。
そのように相手の期待をなかなかコントロールしづらいときには仮のスケジュールを出すのは危険ですね。
さて、うちのチームは結局どうしたのか?
今は情報を公開し、感謝されています。
サッカーの試合の予定は本当に仮のものだと、身をもって皆が理解したのでトラブルにならなくなりました。(サッカーは天候で日程が変わりやすく、それはどうしようもない、とあきらめがつきやすいこともあります)
去年も年末に思いもかけずに試合が入ってしまい、ある方が、「あ~、このタイミングでも試合が入るんだ!しようがない!旅行の計画ばらすか!」と明るくおっしゃってくださったことに、試合日程の情報の精度に関する期待値をうちのチームは共有できているのだなぁ、と感じました。
皆さんも仕事の上では、受け手がこちらが出した情報をどう解釈するのかを常に意識し、経験を積みながら、伝え方を工夫してください。
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今週の土曜日はサッカーの当番になりました。勝てるといいなぁ。