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『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』で主人公のみなみがつぶやく真摯さって・・・・

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ビジネススクールでethicsの講義をとった時のこと。
文化の差や社会人としての未熟さもあり、私はこのethicsの授業が、そもそもなぜあるのかさえよくわからなかった。というのも、当時の20代の日本人から見れば、あまりに人間として当たり前と思われることが延々と語られていたからだ。日本人の友達とは、「きっとアメリカ人は私たちの感覚と違うんだよ」のようなことを言っていた。(ちなみにあれから20年たって、ethicsの授業は今の日本のビジネス界にも必要だと思っている)

その授業の中で、経営者の資質を表す単語から、自分が強いと思う単語を選ぶことがあった。例えばleadershipとかdecisiveとか色々あるなかで、私がすんなり選んだ単語のひとつがintegrityであった。

辞書をひくと「誠実さ」と書いてあって、あまりビジネスの資質と関係が薄そうで褒め言葉の気はしなかったのだが、まぁ、これなら私には備わっているだろうと「軽く」思っていたのだ。honestyより聞こえもよくかっこよいぞと思い。

今思うと、integrityに関して私は少々勘違いをしていた。今でも正確にintegrityのコノテーションがわかっているわけではないが、考え方が変わった点はふたつ。

まずintegrityの意味合いはもっと重い。この資質をビジネスパーソンとして前面的に売りにするのは??と思うが、これがないとなったら、人間失格とは言わないが、欠陥者として捉えられる。性格ではなく人間性が問われるような。

また日本語で「誠実さ」と言うと、どちらかと言うと清廉さを感じさせる静的なイメージだ。でも英語のintegrityはもっと動的。目的に向かって忠実というか・・・・

だからドラッカー翻訳者の第一人者の上田さんがこの単語を「真摯さ」と訳しているのはこの動的な感じがすごく出ていると思う。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』で主人公のみなみがつぶやく真摯さってこのintegrityなんですよね。。。。。

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