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「自分だけの武器」を持たねば、フリーランスとしては生きていけない。「オリジナルの戦略」を描けなければ、コンサルタントは務まらない。私がこれまで蓄積してきた武器や戦略、ビジネスに対する考え方などを、少しずつお話ししていきます。 ・・・などとマジメなことを言いながら、フザけたこともけっこう書きます。

アメリカの人気連ドラに出てくる玄関ドアは、何であんなに弱いのだろうか。

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海外の人気ドラマを流すBSの無料チャンネル「Dlife」にすっかりハマっている。アクション、サスペンス、コメディーなどラインナップは豊富で、脚本も高品質なものが多い。決して有名俳優ばかりではないがどの俳優も演技力は素晴らしく、1度観ると病みつきになる。

とりあえず有名俳優を集め、何となく時代の雰囲気に合わせて作るだけの日本の民法ドラマとは明らかに作りが異なる。消費者を楽しませる――。シンプルなことが、やはりアメリカは上手い。

民放とDlife、どちらも無料となれば、断然Dlifeに決まっている。

ところで1つ、アメリカドラマに関してずっと気になっていることが。

「自宅の玄関ドア、弱すぎやしないか?」

アクションにしてもサスペンスにしても、アメリカは刑事ものが多い。必然的に警察が容疑者を追い詰めるシーンは多いのだが、必ずと言っていいほど警察は蹴り一発で容疑者宅の玄関ドアをぶち破り、自宅に踏み込む。その成功率、ほぼ100%。

「おっかしいなぁ、このドアちっとも壊れないぞ」とか「うわ、痛たたたた」とか、警察が失敗するシーンを一度も見たことがない。

銃社会のアメリカ。まして犯罪の多いNYLAでそんな無防備な玄関ドアって、普通に考えればありえないでしょう。
でも、玄関ドアを破らないことには話は進まない。

つまり、警察のありえない「蹴り一発」は話を前に進めるための「お約束」であり、ドラマに躍動感を与える「演出」であり、なくてはならない「刺激」なのだろう。

日本のドラマで警察が容疑者宅の玄関ドアを蹴破るシーンなんて、ほぼ見たことがない。蹴りで破るなんて現実的に不可能だし、倫理上いろいろ問題アリそうだし、そもそもそんな乱暴な捜査などしないに違いない。

ドラマの違いは警察システム、あるいは文化の違い――。と言えなくもないが「蹴り一発」という無茶な設定に、アメリカ企業の強さのヒントがあるような気もする。

組織内で何か新しいことを始めるとしよう。

当然ながら課題はいろいろあるし、反対するメンバーもいるだろうし、そもそも成功するかどうかも分からない。そんなとき必要なのは先頭切って突っ込む最初の1人であり、それを素早くサポートする仲間であり、「始めてみちゃったものは仕方ない。いっちょう、やってやるか!」という企業風土。まさしく「蹴り一発」ではないだろうか。

ムリだよと呟く前に、ムリという思い込みを蹴破る――。そのひたむきな繰り返しが新しい局面を生み出し、組織とビジネスを前に進める原動力となる。

ふと思う。アメリカの玄関ドアは、最初から蹴破られるようにできているのではないだろうか。中国企業もやたらと元気だが、やはり玄関ドアは弱いのかもしれない。

(荒木NEWS CONSULTING 荒木亨二)

マーケティングを立て直す専門のコンサルティングです。詳しくは下記Webサイトをご覧ください。

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