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●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【2%】 インドは遠い国、中国は近い国、なのか

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 先週、東京本社の翻訳会社から、とあるインド人講師にコンタクトをとりたいと問い合わせの電話を受けました。その講師は、わたしが以前にインド文化に関する公開講座でレクチャーを依頼したことがある先生。翻訳会社の担当者によれば、「カンナダ語」の通訳として仕事を依頼したいとのこと。関東圏では適任者が見つからず、全国で探しているとのことでした。
 
 正直、そのインド人講師がカンナダ語の使い手であるということをわたしは把握していませんでした。というより、カンナダ語という言語自体について、聞いたことがあるというレベル。電話を切った後で、少し気になって調べてみました。
 
 Wikipediaによれば、カンナダ語は「インドで約5,500万人の話者人口を持ち、インド南部4州のひとつ、カルナータカ州の公用語」とのこと。インドではヒンディ語・英語を含めて22もの公用語があると憲法に明記されています。翻訳会社によれば、日本にはカンナダ語を使える通訳が日本人ではほとんどいないらしい。しかし最近になって需要が伸びているらしく、どうしても探し当てたいと話していました。
 
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 それにしても5,500万人といえば相当の数。日本の人口の約半数にもなる人が使っているこの言語を、使える日本人が見あたらないというのも、少し不思議な気がしました。わたしが言うまでもなく、インドは今や中国と並んでめざましい経済発展を遂げる、世界でも注目の国。GDP成長率が2桁になろうとする大国です。これは個人的な感覚ですが、インドは中国と比べると、あまり日本では話題になっていないような気がします。これは単なる距離の差、なのでしょうか。
 
 ちょっと思いついて、インドという国が日本のメディアでどれほど話題になっているのか、
Google Newsを使って簡単な調査をしてみました。とっても単純かつ乱暴な調査ですので、その点をご容赦願うとしまして、以下がその結果です。

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★単純に日本のメディアでどの程度取り上げられているかを、『中国』『中国&経済』『インド』『インド&経済』という4ワードでGoogle Newsで検索した結果をグラフ化。2010年4月25日16:37時点での検索結果。ただし、『中国』※1 『中国&経済』※2 というワード検索では、日本の『中国地方』に関する話題も検索されるため、※1では『中国地方』での検索結果数(約93,196件)を、また※2では『中国地方 経済』の検索結果数(約540件)を、それぞれマイナスしてあります。

 非常に明快な結果となりました。
日本のメディアで『インド』が何らか話題になっている件数は、『中国』の約【2%】でしかないのです。何かと注目される経済的な話題に限定して比較しても、インドが取り上げられている件数は、中国に比べて2割程度でしかありません。やはりインドは日本にとって遠い国、なのでしょうか。ちなみに、他の国についても同様の方法で調べてみました(いずれも結果は概数)。ざっと見た限り、諸外国と比べても、インドは日本のメディアで紹介される機会が少ないというのが現実のようです。
 
 タイ     3,220 件
 シンガポール     869 件
 アメリカ     3,603 件
  (米国     10,037 件)
 カナダ     1,296 件
 オーストラリア     1,462 件
 台湾
     79,654 件
 韓国     4,857 件
 イギリス     1,262 件
  (英国     82,916 件)
 イタリア     1,960 件

 
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 冒頭に紹介したインド人講師のインド講座をわたしが拝聴した時、本当に未知のことが多く、かつ大きな魅力を感じました。自分のことを棚に上げて言うのも何ですが、
わたしたち日本人は、世界の大国・インドについて、まだ何も知らない状態なのかもしれません。こうして考えてみると、いろいろ思うことがあります。
 
 経済成長やグローバル化という視点から、日本においてインドとの関係強化を指摘する声を耳にすることがありますよね。でも、その前に、しなければならないことがたくさんあるような気もします。というより、もっと単純に、もっともっと仲良くしてみたい、知りたい、不思議な魅力を持つ国だと思いますが、みなさんいかがでしょうか。。。

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